「菅笠」を含む用例
・岡本かの子 朧 (青空文庫)
の文學に朧を讚へたものが多い。清少納言が枕草 紙 ( ママ ) に「春は曙、やうやう白くなり行く——」といひ、兼好が徒然草に「月は 隈 ( くま ) なきをのみ見るものかは」といひ、西鶴が「笠がよう似た菅笠が」といふ。お夏...
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・野菊の墓 (Wikisource)
だと云うならお前のすきにするがよいさ」 それで民子は、例の襷に前掛姿で麻裏草履という支度。二人が一斗笊一個宛を持ち、僕が別に番ニョ片籠と天秤とを肩にして出掛ける。民子が跡から菅笠を被って出ると、母が笑声で呼びかける。 「民や、お前が菅笠...
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・宮本百合子 郵便切手 (青空文庫)
頃の四銭には格別美しさもない議事堂の絵がついていた。ところが、その一銭切手の模様は、農夫の働いている姿であった。菅笠をかぶり尻きりの働き着を着た男が鎌をもって田圃の中でかがんで稲を苅りいれている。わきに、同じように菅笠をかぶり股引ばきの女が、苅ら...
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・国木田独歩 都の友へ、B生より (青空文庫)
い 人 ( ひと ) かも 知 ( し ) れないが、 僕 ( ぼく ) の 眼 ( め ) にはあり/\と 見 ( み ) える、 菅笠 ( すげがさ ) を 冠 ( かぶ ) つた 老爺 ( らう...
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・北村透谷 「歌念仏」を読みて (青空文庫)
( きじ ) 」又下の巻に入りて「 宵 ( よ ) さこいと云ふ字を 金紗 ( きんしや ) で縫はせ」より以下「向ひ通るは清十郎ぢやないか、笠がよく似た、 菅笠 ( すげがさ ) が、よく似た笠が、笠がよく似た菅笠...
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・黒島傳治 海賊と遍路 (青空文庫)
あるのである。 毎年二月半ばから四月五月にかけて 但馬 ( たじま ) 、 美作 ( みまさか ) 、備前、 讃岐 ( さぬき ) あたりから多くの遍路がくる。菅笠をかむり、杖をつき、お 札 ( ふだ ) ばさ...
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・芥川龍之介 伝吉の敵打ち (青空文庫)
六年九月 七日 ( なのか ) 、 菅笠 ( すげがさ ) をかぶり、 旅合羽 ( たびがっぱ ) を着、 相州無銘 ( そうしゅうむめい ) の 長脇差 ( ながわきざし ) をさし、たった一人仇打ちの 途...
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・正岡子規 旅の旅の旅 (青空文庫)
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・伊藤左千夫 野菊の墓 (青空文庫)
びん ) とを肩にして出掛ける。民子が跡から 菅笠 ( すげがさ ) を 被 ( かむ ) って出ると、母が笑声で呼びかける。 「民や、お前が菅笠を被って歩くと、ちょうど木の子が歩くようで見っともない。編笠...
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・伊藤永之介 押しかけ女房 (青空文庫)
郎の家の方にやつて来たのである。これはいつたい、どうしたことだろう。 佐太郎は焼きつく眼で見守つた。 初世はもうスツカリ大人びている。菅笠のかげの頬は、烈しい作業のせいで火のように紅く 炎 ( も ) えている。その...
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・芥川龍之介 鼠小僧次郎吉 (青空文庫)
ちゆうざし ) をぶつこんでの、革色の半合羽に 菅笠 ( すげがさ ) をかぶつてゐたと思ひねえ。元より振分けの行李の外にや、道づれも無え独り旅だ。 脚絆 ( きやはん ) 草鞋 ( わらぢ ) の 足拵 ( あし...
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・佐藤垢石 『七面鳥』と『忘れ褌』 (青空文庫)
をはき傘を持っていた。佐野竹之介は股引脚絆に、黒木綿のぶっさき羽織をつけ、白い紐をだらりと下げてその下に 襷 ( たすき ) を掛け、二尺九寸の大刀を差して、頭に菅笠を冠っている。森五六郎は、茶縞の乗馬袴、羽織...
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・寺田寅彦 田園雑感 (青空文庫)
に 神輿 ( みこし ) が渡御になる。それに従う村じゅうの家々の代表者はみんな 裃 ( かみしも ) を着て、 傘 ( からかさ ) ほどに大きな 菅笠 ( すげがさ ) のようなものをかぶっていた。そし...
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・森鴎外 みちの記 (青空文庫)
らばやとおもいて 菅笠 ( すげがさ ) 買いぬ。都にてのように名の立たん憂はあらじ。 二十日になりぬ。ここに足を 駐 ( とど ) めんときょうおもい 定 ( さだ ) めつ、 爽旦 ( あさ...
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・正岡子規 かけはしの記 (青空文庫)
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・永井荷風 巷の声 (青空文庫)
をば曇った日の暮方ちかい頃なぞに聞くと、何とも知れず気味のわるい心持がしたものである。 鳥さしの姿を見るのもその頃は人のいやがったものである。鳥さしは菅笠をかぶり、手甲脚絆がけで、草鞋をはき、腰に獲物を入れる籠を提げ、継竿になった長い 黐竿...
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・大町桂月 房州の一夏 (青空文庫)
ら二人、時には人車に先んじ、時にはおくる。菅笠を戴き、絲楯を負ふ。學生とは見えぬ風體也。車夫、佐々木氏にさゝやきて曰く、『旦那樣のおつれは、東京の人が東京にかへるにはあらで、田舍の人が東京へ上るやうなり』と...
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・長谷川時雨 大門通り界隈一束 続旧聞日本橋・その一 (青空文庫)
しんわら」と、はだしの男が 臑 ( すね ) に細かい泥を 跳 ( は ) ねあげて、 菅笠 ( すげがさ ) か、手ぬぐいかぶりで、駈足で、青い早苗を一束にぎって、売り声を残していった。 水玉...
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・豊島与志雄 秋の幻 (青空文庫)
は彼等の前にその笠を脱いで通った。そして彼等の家の縁側には、よく巡礼の人達が茶を飲んでいった。 菅笠に草鞋脚絆の姿で、白木の杖をついた女の巡礼者達は、彼の屋敷のすぐ側に在る大師堂の方から、疲れた足を引きずって来て、一杯...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 お照の父 (青空文庫)
にかけてあった 菅笠 ( すげがさ ) を掻っさらって逃げたということが判った。その小僧は笠をかぶって小梅の方角へ行ったというのを頼りに、半七は向島の方へまた急いだ。 雨はもう止んだが、葉桜の 堤 ( どて ) は暗...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 鷹のゆくえ (青空文庫)
えているお鷹を 嵩 ( かさ ) に 被 ( き ) て、むやみに威張り散らしたものである。かれらは絵で見るように、小紋の 手甲脚絆草鞋穿 ( てっこうきゃはんわらじば ) きで菅笠をかぶり、片手...
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・菊池寛 入れ札 (青空文庫)
じ ) で、厳重な足ごしらえをした忠次は、 菅 ( すげ ) のふき下しの笠を 冠 ( かぶ ) って、先頭に立って、威勢よく歩いていた。 小鬢 ( こびん ) の所に、 傷痕 ( きずあと ) のあ...
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・菊池寛 恩讐の彼方に (青空文庫)
の言葉をきくと、 「それならば、茶なと一杯所望しようか」といいながら、もう彼らの第一の罠に陥ってしまった。女は赤い紐のついた旅の 菅笠 ( すげがさ ) を取りはずしながら、夫のそばに寄り添うて、腰をかけた。 彼ら...
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・佐々木味津三 右門捕物帖 闇男 (青空文庫)
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・小島烏水 不尽の高根 (青空文庫)
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・泉鏡花 星女郎 (青空文庫)
む ) いた 菅笠 ( すげがさ ) もちらほらあるが、 藁葺 ( わらぶき ) の色とともに、笠も 日向 ( ひなた ) に 乾 ( から ) びている。 境は急に心細いようになった。 前 ( さき...
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・正岡子規 人々に答ふ (青空文庫)
がかへつて厭味を生ずる種に相成候。もしあからさまに見ゆる滝の下に立ちて見あげたる時、滝の上に月ありとせんか、この場合に「月より響く」などやうの形容を用うるは厭味少かるべく候。 五百重山 ( いおえやま ) 霧深からし 菅笠 ( すげ...
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・正岡子規 くだもの (青空文庫)
では試験も受けられぬというので試験の済まぬ内に余は帰国する事に定めた。 菅笠 ( すげがさ ) や 草鞋 ( わらじ ) を買うて用意を整えて上野の汽車に乗り込んだ。軽井沢に一泊して善光寺に 参詣 ( さんけい ) してそれから伏見山まで来て一泊した。これ...
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・中里介山 大菩薩峠 間の山の巻 (青空文庫)
は頭に一文字の 菅笠 ( すげがさ ) をいただいていることでありました。 「何をしていたの」 「 草履 ( ぞうり ) が切れそうになったから」 お玉はお杉の立つところへ追いついてから、少し息を切って、それ...
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・夢野久作 斬られたさに (青空文庫)
はいつとなく左右に離れていた。こうした稼ぎに慣れ切っているらしく、平馬が持っていた菅笠を、 背後 ( うしろ ) の若侍に渡す僅かな 隙 ( すき ) を見て、同時に 颯 ( さっ ) と斬込んで来た。その...
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