「筋道」を含む用例
・蒲原有明 虚妄と眞實 (青空文庫)
と懶惰の生を神祕と歡喜の生に變へたいのである。無常の宗教から蠱惑の藝術に徃きたいのである。 僕は元來が他に向つて率直であり得ない性分である。それであるから、大膽に自己を語ると云ふことなど、到底出來さうにもない。多樣で、斑で、そして小心な「我」は不幸にも主義によつて一筋道...
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・内藤湖南 大阪の町人と學問 (青空文庫)
仲基は佛教の發展の歴史的研究をした人であるといつてよい。僧侶に言はせると仲基は佛教を惡しざまに言つて居ると解して居るが、仲基の佛學はそんなものではない、佛教の發展の筋道を研究したものであるといふことは、其書を見ても明瞭である。仲基の佛學といつても其研究の筋道...
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・宮本百合子 女の自分 (青空文庫)
について語ることのできる場面におかれれば、自分にとって最も熱情のわき立つ話題として、自分を殺して生きて来たその筋道について語るだろう。そういうとき、自分の犠牲が、社会的にはどんな条件からおこったものかということは顧みられず、常に...
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・宮本百合子 親しく見聞したアイヌの生活 (青空文庫)
風俗も今日では内地人のような髪を結い着物を着ているので一寸見分けがつきませんが、古風な着物を着て、馬に乗りながら大きな林や広い野の一筋道を悠々と行く姿は、全く別の世界を見るようでございます。アイヌ人でも美しい人は矢張り色が白く、濃い...
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・寺田寅彦 映画雑感(5[#「5」はローマ数字、1-13-25]) (青空文庫)
いう意味では音楽自身よりもこうした音楽映画は数等複雑多様なディメンションをもった芸術であると思われる。 四 その夜の真心 前説と同様な意味で、この映画はたとえ何十回競馬を見物に行っても味わうことの 六 ( むつ ) かしいと思われる競馬というスポーツの最高度のスリルを味わわせる映画で、すべての物語の筋道...
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・宝蔵の短刀 (青空文庫)
がために益之助が朝飯を喫っていると詮議の者が突然来た。益之助は彼の短刀の我家に来た筋道を明かにすることができなかった。彼は女房を殺した後で己(じぶん)も自殺してしまった。 底本:「日本の怪談」河出文庫、河出書房新社 1985(昭和60)年12月4日初...
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・岡本かの子 とと屋禅譚 (青空文庫)
斯ういう態度を取って居なければ直ぐに滅入った気持ちに誘い込まれた。 ——こりゃ全く破滅の坂道だ」 根が愚鈍でない国太郎にはすべての筋道が判っていた。お坊っちゃんが——旧家が——滅びる筋道はこれ以外には無かった。そしてそれを 免 ( まぬが ) れる 遣 ( や ) り方...
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・中里介山 大菩薩峠 胆吹の巻 (青空文庫)
るための労力でなくてほかに理由のあるはずはありません。 米友が胆吹山の下で開墾事業をはじめた。 これは、これだけの図を見れば驚異にも価することに相違ないが、筋道をたずねてみれば 甚 ( はなは ) だ自然なものがあるのです。それは後にわかるとして、こう...
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・内藤湖南 支那目録學 (青空文庫)
子の編成の仕方を見ると、その中、道理の正しいもので、晏子の書全體を通じて筋道の立つたものを集めて、これを内篇とし、その外、晏子の言ではなく、後人の傅會と思はれるが、ともかく晏子の中にあつたものを別の部類として一括してある。かく...
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・小島烏水 日本山岳景の特色 (青空文庫)
が屈曲したり、転倒したりすることが絶えない限りは、到るところに、大小高低の差別こそあれ散見することが出来るが、火山ばかりは、今日限定せられているところの火山線の、通過する筋道でなければ、先ず噴出しないのである、日本...
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・木村荘八 ハイカラ考 (青空文庫)
え立ててもイミはない。 明治の新派俳優の伊井蓉峰は、その名の「いい容貌」とあった通り、一世の美男を謳われたものだったが、もし伊井が「美男」・ つつころばし かぎりのもので、晩年の阿久津(二筋道)の芸はなく、若い...
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・永井荷風 十六、七のころ (青空文庫)
講談筆記と馬琴の小説に限られていたといってもよい。しかし後年芝居を見るようになってから、講談筆記で覚えた話の筋道は非常に役に立った。 東京の家からは英語の教科書に使われていたラムの『 沙翁 ( さおう ) 物語』、アービングの『スケッチブック』とを...
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・蒲原有明 「有明集」前後 (青空文庫)
くしのやうな氣弱なものも詩作上思ひきつて因襲に反撥を試みたのである。あの稚拙な自序を卷頭に置いたのもその爲で、少しきおつたところが見えて落ちつかぬが、それも致しかたない。 さて象徴詩がどういふ筋道を通つてわが詩壇に導かれたかは、今こゝに述べにくい。それ...
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・岸田國士 新劇界の分野 (青空文庫)
信用のでき兼ねる戯曲が近頃ちよいちよい現はれる。この一派は、勿論、既成美学の破壊、従つて、在来の演劇の否定に進みつつあるのであるから、普通、筋道の通つた戯曲や演劇は、彼等から軽蔑され、敵視されてゐる。ここに於て、北欧系の作家中錚々たる人々でさへ、彼等...
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・坂口安吾 日本人に就て ——中島健蔵氏へ質問—— (青空文庫)
日本人の場合これを自意識過剰といふべきや行動過少といふべきや甚だもつて疑はしいと思はれるのです。 日本人は宗教心を持たない代りに、手軽な諦らめとあんまり筋道のはつきりしない愛他心とに恵まれてきました。元来情熱は一途に利己的なものであるやうですが、日本人はこれまで情熱を追求することを教へられず、途中...
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・寺田寅彦 数学と語学 (青空文庫)
わけが読めるような気がした。 しかしなんといっても、あらゆる言語のうちで、数学の言語のように、一度つかまえた糸口をどこまでもどこまでも離さないで思考の筋道を続けうる言語はない。普通の言語はある所までは続いていても、犬に...
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・牧野信一 鸚鵡のゐる部屋 (青空文庫)
女はかへつてそれを幸福にでも思つてゐるかのやうに、ぼんやりと陽なたで居眠りをしてゐたりしてゐることが多かつた。 気が向くと籠から飛び降りて、あちこちを散歩し廻るのが癖だつた。愛されてゐない猫のやうに何処に彼女が現れても、振り向く者もなかつた。 「騎士がその森を通り抜けて広い野原の中の一筋道...
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・木村荘八 浴衣 (青空文庫)
感はそこで材料それ自身、肉と衣裳——の仕組みに因縁が濃いことゝなつて、やがては美しさへの筋道を素直に定跡で行つてもたどれるものとなる。 一体日本の衣裳は角ばつたものである。たゞそれを身にまとふと、角味はつや消しとなり、殊に...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 鷹のゆくえ (青空文庫)
助の叔父の弥左衛門が取りあえず山崎善兵衛のところへ駈けつけたのであった。 この事情をくわしく話した上、善兵衛は一と息ついた。 「まあ、そんな筋道なのだが、どうだろう、何とかなるめえか。心柄とは云いながら、本人はまず切腹、連れのものも御役御免か、謹慎申し付けられるか、なに...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 幽霊の観世物 (青空文庫)
首のさらされている藪のきわや、骸骨の踊っている木の下や、 三途 ( さんず ) の川や血の池や、それらの難所をともかくも通り越して二筋道の 角 ( かど ) に出た。 最初からその覚悟であるから、長助...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 松茸 (青空文庫)
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・岡本綺堂 勘平の死 (青空文庫)
を何か世間にありふれた 継母 ( ままはは ) 根性のようにでも思われますのは如何にも残念でございまして……。ともかくも葬式は 昨日 ( さくじつ ) で済みましたから、これから何とかして当夜の間違いの起った筋道...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 広重と河獺 (青空文庫)
ったい ) しましたそうで、お察し申し上げます」と、半七はまず挨拶した。 「まったくお察しください」と、軍右衛門は少し禿げかかった 額 ( ひたい ) ぎわに大きい皺をきざんで見せた。「なにぶんにも筋道...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 勘平の死 (青空文庫)
を何か世間にありふれた 継母 ( ままはは ) 根性のようにでも思われますのは、いかにも心外で……。ともかくも 葬式 ( とむらい ) はきのう済みましたから、これから何とか致してその間違いの起った筋道...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 三つの声 (青空文庫)
たいたのであった。 それを聞いて、お国はいよいよ不安を感じた。亭主の庄五郎はとうに身支度をして出て行ったのである。高輪の海辺は真っ直ぐのひと筋道であるから、迷う筈もなければ行き違いになる筈もない。殊に...
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・夏目漱石 創作家の態度 (青空文庫)
国民がやり出しても、同程度の頭で同程度の勉強をする以上は一日早くやれば早くやった方が勝になるような学問で、しかも一日後れたものは、必ず、一日早く進んだものの 後 ( あと ) を(一筋道である)通過...
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・海野十三 第五氷河期 (青空文庫)
用意をしろと、博士は叫びまわっておられる。博士は、親切にそういっているのに、世間では、信じない。それは、博士がなぜ氷河期が来るか、その筋道をはっきりおさせにならないから、そんなことになるのです。おわ...
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・佐々木味津三 右門捕物帖 お蘭しごきの秘密 (青空文庫)
だ。加賀百万石の御用染め屋で、お蘭が加州家奥勤めのお腰元だったら、しごきもここが染め元と 眼 ( がん ) をつけるなあたりまえじゃねえかよ。むっつりしてはおっても、やることはいつだってもこのとおり筋道...
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・坂口安吾 雨宮紅庵 (青空文庫)
アトへ越して後は留守のうちに紅庵が来たといふ形跡もなかつたやうだし、蕗子の方から紅庵に引越先を教へてやつたならとにかくとして、道に待ち伏せたうへ伴作の後をつけて行先を突きとめたとしか思はれない形跡から考へてみても、前後の様子が曖昧至極になるばかりで、筋道が立たず、腑に...
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・寺田寅彦 映画時代 (青空文庫)
りここにあるのではないか、有名な小説や劇を仕組んだものが案外に失敗しがちな理由も一つはここにあるのではないかという気がする。 連句には普通の言葉で言い現わせるような筋は通っていないが、音楽的にちゃんと筋道が通っており、三十...
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