「突き出す」を含む用例

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「突き出す」を含む用例

佐藤垢石 巣離れの鮒 (青空文庫)
佐藤垢石 巣離れ 巣離れ 佐藤垢石 寒い冷たいとはいうが、もう春だ。そろそろとが 温 ( ぬる ) んでくる。川や沼の面に生色ある光がただよって、いつの間にか堤防の 陽 ( ひ ) だまりにぶくれの土を破って小さな丸い頭を突き出す...
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菊池寛 身投げ救助業 (青空文庫)
らの投身が、十二時より前の場合はたいてい変りがない。老婆は必ず長い竿を持っている。そして、その竿をうめき声を目当て突き出すのである多くは手答えがある。もし、ない場合には、水音とうめき声を追いかけながら、幾度も幾度も突き出す...
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黒島傳治 砂糖泥棒 (青空文庫)
取らせようとするんじゃ。それに、不服があるなら、今すぐ警察突き出す。」 急に与助は、おど/\しだした。 「いゝえ、もう積金も何もえいせに、その警察何するんだけは 怺 ( こら ) えておくんなされ!」 「いや、怺え...
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目的達したと思うと、ド・ヴァレーズのでたらめを ( う ) のみにする公爵のあほうのために苦心水の 泡 ( あわ ) になり、そのいまいましさを片手の 鵞 ( が ) ペンいっしょ前方突き出す...
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たしか三田文科生だつた私は原作讀み一種興奮とともに見に行つたのだが、作の主人公が赤んぼに肺炎を起させようとして吹雪の晩それを窓そとに突き出すあたりが僅に原作面影感じさせただけで、無理以上に脚色はまるで内容を捩ぢ曲げてしまひ、當時...
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夏目漱石 自転車日記 (青空文庫)
はそーっと尻をかけて両手でここを握って、よしか、僕が前へ押し出すからその 勢 ( いきおい ) で調子に乗って 馳 ( か ) け出すんだよ、と 怖 ( こわ ) がる者を面白半分前へ突き出す然るにすべてこれらの準備すべてこれらの労力突き出...
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が、杉菜ほどに小さ見えて、黄花石楠花は、白花石楠花に交って、その間にちらほらしている、一団吹っ懸けて、白い烟をパッと立てるので、一時は姿を没したが、又穂先だけ鋭く突き出す。 この...
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宿命 (青空文庫)
店の青い窓から、のやうに突き出す棍棒。そいつの馬鹿らしい機械仕掛で、夢中になぐられ、なぐられて居る。 齒をもてる意志 意志! そは夕暮の海よりして如く泳ぎ來り、齒を以て肉に噛みつけり。 墓 これ...
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戦話 (青空文庫)
刈り残した高黍畑の中を這う様にして前進し、一方小山にした川筋へ出た。川はがなかったんで、その川床ずらりと並んで敵の眼を暗(くら)ました。鳥渡でも頸を突き出すと直ぐ敵弾の的になってしまう。昼間はとても出ることが出来なかった、日が...
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者に泥を吐いて救助求めることになるのである兄弟よ。利を追つてはならぬ。利を追ふと、真実兄弟のために尽す人と、われ等の前に棒に縛りつけた肉を突き出す人とを、混同してしまふであらう。 兄弟よ。私は...
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農民の用ゐる外套様の長上衣。小露西亜人の用ゐるスヰートカに対応するもの。 馬鹿握 ( ドゥーリャ ) 拇指の頭を食指中指の間から出して握つた拳、これを相手面前突き出すことによつて侮蔑嘲弄を表はす。シー...
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ず唇を動かして独言を言って、青い目あちこち見て折々手を隠しから出さずに肘を前の方へ突き出すのである。その様子自分の前を歩いているものを跡からこづいて、立ち留らせて、振返えらせようとするようである。 しか...
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アルプスからとかく、火山継子扱いにして扉の外突き出すことにも、 与 ( く ) みされない。 火山特徴として、何人にも気が 注 ( つ ) かれるのは、その端厳なる形式美しさである、アルプス式の山岳に、氷雪...
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島木健作 赤蛙 (青空文庫)
ために持つて来た本を見てさへいまいましくてならない不機嫌通り越し毒念ともいふべきものがのた打つて来た。食欲は全くなかつた。時分どきになると、無表情無愛想な女が、黙つてはひつて来て、料理の名をならべた板を黙つて突き出す。こつちも黙つて、ろく...
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菊池寛 船医の立場 (青空文庫)
の乗った舟を、その棒で突き出そうとした。突き出されては堪らないと思ったので、寅二郎は、素早く舷梯飛び移った。重輔は、 纜 ( ともづな ) を梯子に移った寅二郎に渡そうとした。が、夷人容赦もなく舟を突き出す...
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坂口安吾 遺恨 (青空文庫)
思い惑っているうちに、女は戻ってきて、オツリを突き出すソレは、チップです、などと今更云うわけに行かない。 先生自分リンショク混乱した。先生貧しかったが、リン...
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な男はにやにや笑いながら、無言でその猪口を受け取って相手のついでくれた酒をひと息にぐっと飲みほした。 「やあ、馬鹿に飲みっぷりがいいぜ、もう一杯たのもう」と、ほかの一人が入れ代って猪口突き出すと、かれ...
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屋でもしまいには持て余して、奉公人どもに言い付けて腕ずくで表へ突き出すと、そのばあさん井戸屋の店を 睨 ( にら ) んで、覚えていろ、ここの家はきっと二代と続かないから……。そう言って帰ったぎりで、もう...
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岡本綺堂 玉藻の前 (青空文庫)
じゃ」 口小言くちこごと ) をいいながら婆は起きて来て、明るい月のまえに寝ぼけた顔を突き出すと、待ち構えていた千枝 ( いなご ) のように飛びかかって婆の胸倉引っ掴んだ。 「言え...
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体じゅうの毛孔から流れ出て、額には冷たい大きな玉がたまった。この不安な苦痛にとうとう堪えられなくなった。そこで両手をひろげ、かすかな光線でもとらえようと思って眼を 眼窩 ( がんか ) から突き出すようにしながら注意...
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横光利一 榛名 (青空文庫)
いよ發車になつて車内乘ると、その青年乘り込んで來て、運惡くまたも私の前の席に腰を降ろした。彼は私のステッキ前に突き出すやうにして兩手を支へながら、母親と幸福さうに絶えず笑つて話してゐた。今も...
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其の麦殻をすつかり持ち上げなければならないのだ。麦殻はその一端が穴の口から突き出す位までほんの少しの間をひつぱられる。それから、其の突き出した方の端を一匹が捉へると同時に他の共は地面についてゐる方の端を持ち上げる。すると、其の...
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きゅうくつ ) だった。発育ざかりの弟や妹が次々茶碗突き出す様子は、 出帆しゅっぱん ) の準備をする時よりもっと 忙 ( せわ ) しなかった。一男...
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御身 (青空文庫)
ア。」 彼の母は孫の顔ばかりを見ていた。彼はもう母が自分の方を向くか向くかと待っていた。 おりかは片肩を歪めて幸子を前へ突き出すようにしたが、幸子は口を開いて汽車の動くのを眺めていた。 「バーア、ゆう...
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宮本百合子 帆 (青空文庫)
く不満そうですね藍子が、可愛い眼に 悪戯いたずら ) らしい色を浮べて笑った。尾世川も思わず釣られて破顔したが、 「いや、決してそう云う訳じゃないんです」 と、彼は持前の、唾のたまり易い口を突き出す...
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犬田卯 米 (青空文庫)
ったれていやがるんだ。」 勝はひどく汗をたらし息を弾ませながら、やっと父親の立っている足許に鋤簾先端突き出すと、ばたりとそこへ竹竿投げ出した。 「由兄の野郎、ずるいや」と彼は泣きそうに言った。 「何だ、俺がどうした。この...
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国枝史郎 戯作者 (青空文庫)
の腹を狙うのだ。切るのではない突き通すのだ。眼は自分足許を見る。そうして じっ と動かない。敵の刀が自分の体へヒヤリと一太刀触れた時グイと剣を突き出すがよい。肉を斬らせて骨を斬る間違っても合討ちとはなろう。打ち...
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国枝史郎 郷介法師 (青空文庫)
わりがないのであった。 「岡郷介と申す者、当城中には決して居らぬ」 これが須々木家の返答であった。 「是非に及ばぬ。今はこれ迄」 金之丞は合図をした。 たちまち左右から突き出す...
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畜生宿直武士ども 漸時 ( だんだん ) こっちへ 遣 ( や ) って来やがる。あ、いけねえ見付けやがった!」 「方々曲者見付けてござる! の上居りますの上居ります!」 「えい!」と突き出す...
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織田作之助 六白金星 (青空文庫)
が何となく 凄 ( すご ) みを帯びて見えた。眉毛の薄いせゐかも知れなかつた。それで一層深刻な顔になつてやらうと、眼をむき下唇突き出すと、こんどは実に奇妙な顔になつた。しかし別にをかしいとも思はなかつた。イ...
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