「無価」を含む用例
・錯覚した小宇宙 (青空文庫)
変化の類が好きだった。長ずるに及んで神秘家になったところで別段不思議ではあるまい。しかし、なぜ自分がロマンチケルであるかということは説明のしようもない。 自分は近頃では益々理論というものの如何に無価...
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・上村松園 旧作 (青空文庫)
ような絵は、無価値であると言っていいのです。 私のところへも、ときどき若い頃の画の箱書が廻って参ります。 私は、そのころの時代をなつかしみながら、 「これはこれでええのや」 心の中でつぶやきながら、だま...
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・寺田寅彦 科学上の骨董趣味と温故知新 (青空文庫)
しこれが往々にして骨董的傾向を帯びる事がある。すなわち当面の問題に多少の関係さえあれば、これが如何に目下の研究に縁が遠くまた如何に古くまた無価値ないしは全然間違ったものでも無差別無批評に列挙するという風の傾向を生じる事もある。この...
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・変なあたま (青空文庫)
り考えてみてもどうにもならんと諦めてしまったのだ。まことに意気地ない話だが、すっかり兜をぬいでしまったのである。但し、困ったことにそんな風になると一切万事が自分にとってまるで無意味に無価値になると同時に、自分...
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・石川三四郎 馬鈴薯からトマト迄 (青空文庫)
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・平林初之輔 諸家の芸術価値理論の批判 (青空文庫)
も非常にかたくなで且つ瓦斯灯のマントルのやうにちよつとさはつてもこはれるやうな脆弱な公式である。 ある時代に価値のあつた作品は次の時代には 全く無価値 となり、次の時代に価値のあつた作品も、第三の時代には 全く無価値 となるといふ公式が、氏の理論的全財産である。しかもこの価値の喪失と獲得とは、頗る...
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・芥川龍之介 MENSURA ZOILI (青空文庫)
から輸入される書物や絵を、一々これにかけて見て、無価値な物は、絶対に輸入を禁止するためです。この頃では、日本、 英吉利 ( イギリス ) 、 独逸 ( ドイツ ) 、 墺太利 ( オオストリイ ) 、 仏蘭西 ( フラ...
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・宮本百合子 追想 (青空文庫)
の裡で、この、朝の出迎えが、何を意味するか知り、嬉しがってはいなかった。 私共は、極端に、髪や顔の化粧や着物のことを喧しく云われた。人間の心得として、 虚飾 ( みえ ) や、いかものの化粧が、実に無価...
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・高村光太郎 触覚の世界 (青空文庫)
人世とは裸を埋没させる道場かと見えるばかりだ。しかし、着物が多くても少くても実際は構わない程、結局するところ、人はのがれられないものである。価値を絶したところに、其の人の真の姿があらわれて来る。彫刻家は此の無価値に触れたがる。なる...
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・寺田寅彦 学問の自由 (青空文庫)
いはそこまでに学者の腕前に対する信用が高められないためかもしれない。そうだとすればその責任がどっちにどれだけあるか、それもよく分からない。しかし、いずれの場合にしても、例えばある会社の研究員が、その会社の商品の欠点を仔細に研究して、その結果からその商品の無価...
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・辻潤 錯覚自我説 (青空文庫)
における一切の価値の真相はこれである。誠に一つの錯覚である。形而上的な原本的無価値の妄動に惰性が加わって出来た動向に主観的錯覚の加わった空想が価値である。 人生が形而上的に巨大なる無意味だといい得る事はこの処から確証を得る。 徹底...
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・海野十三 断層顔 (青空文庫)
的な重大な鍵を提供してくれることがあるんでね」 「またおじさまの経験論ですか。それは古いですよ。統計なんておよそ偶然の集りです。確率論で簡単に片附けられる無価値なものですよ」 「条件をうまく整理すれば、そんなに無価値ではなくなる。まあ、行こ...
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・国枝史郎 生死卍巴 (青空文庫)
った単なる石ッ ころ として、無価値の物に映るであろうが、知っている者には宇宙にも見えよう」 「これは極東のカリフ様の、お言葉の通りにござります。両眼の価値を知りました者には、宇宙にもあたるでござりましょう。が、幸い...
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・寺田寅彦 学位について (青空文庫)
だとすれば濫造の噂が高ければ高いほど目出度い喜ばしいことだと云わなければならないのではないかと思われる。 審査委員が如何に私情ないしは私利のためにもせよ、学位授与の価値の全然ないような低能な著者の、全然無価値かあるいは間違った論文に及第点をつけることが出来ると想像する人があれば、それ...
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・折口信夫 副詞表情の発生 (青空文庫)
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・高村光太郎 緑色の太陽 (青空文庫)
には普通にある地方の自然の色彩の特色を指す事とする。)僕は地方色などというものを画家が考え悩むのは、前に言った高価な無益の印紙の一つにほかならないと思っている。 絶対の 自由 ( フライハイト ) を要求する僕の態度が間違っていれば、そこから起って来る僕の考索はすべて無価...
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・寺田寅彦 火山の名について (青空文庫)
北海道の山名などではいかにももっともらしい解釈が一つ一つにつけられている。これをことごとく信用するとすれば自分の企てている統計的研究の結果が、できたとしても、それは言語学的に貢献することは 僅少 ( きんしょう ) となるであろう。しかし自分の見るところではこれらの伝説は自然科学的の立場から見ればほとんど無価...
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・小熊秀雄全集-12 詩集(11)文壇諷刺詩篇 (青空文庫)
に対する考へ方」の喰ひちがひから出発したものだ、この詩は昭和十一年から十二年にかけて読売新聞に発表したもの、諷刺雑誌「太鼓」に発表したもの並に未発表のものを加へて数十篇のうちから選んだ、自分ではこれらの詩を収録記念することを無価...
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・エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 少数と多数 (青空文庫)
と群集精神とは随所にはびこつて「 質 ( クオリティ ) 」を破壊しつつある。今や私どもの全生活——生産、政治、教育——は全く数と量との上に置かれてゐる。且て自己の作品の完全と質とにプライドを持つてゐた労働者は自己に対しては無価...
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・宮本百合子 文学について (青空文庫)
の歴史のうちに形象化されるに価しないものでしょうか。もしそれが無価値であるというならば、獄中にたたかった人々の価値は何によって今日の現実の人民の生活のうちに歴史の裏づけをもって生きつづくことができたでしょう。 前衛...
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・寺田寅彦 科学者と芸術家 (青空文庫)
ようにして一見はなはだつまらぬような事象に没頭している間に突然大きな考えがひらめいて来る事もあるであろう。 科学者の中にはただ忠実な個々のスケッチを作るのみをもって科学者本来の務めと考え、すべての総合的思索を一概に投機的とし排斥する人もあるかもしれない。また反対に零細のスケッチを無価...
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・寺田寅彦 量的と質的と統計的と (青空文庫)
あまり愉快でない名前がさずけられる場合もあった。実際多くは統計屋であったかもそれはわからない。しかしそういう事実からして、統計的研究——物理学方法論から見た一つの方法としての——が本質的に無価値なるがごとき「感じ」を与えるようになるとしたら、それ...
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・井上哲次郎 明治哲学界の回顧 結論——自分の立場 (青空文庫)
わしくこれを論ずるの暇はないけれど、畢竟、理想的倫理的の宗教を最も進歩したる宗教として主張したのである。宗教の発展の過程を三段階に分けて考えることができる。第一段階の宗教は原始的の幼稚なもので、道徳観念がはなはだ乏しくして、倫理上から見て無価...
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してその内容如何である。それは果して宇宙人生の目標を明かにし、永遠不朽の真理を伝えているか否か?……恐らく多数人士にとりて、 此等 ( これら ) の通信は全然無価値であろう。何となれば、その中に盛られた真理は、彼等...
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・海野十三 特許多腕人間方式 (青空文庫)
の腕を、もう一本殖やすということが、果して出来ましょうか。どうも解せませんが……」 「出来なくてどうします。実現できないことは、発明としては無価値だ」 客は、あべこべに講釈ぶった。 「しかし、そん...
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・菊池寛 無名作家の日記 (青空文庫)
しか暮されない人生を、まざまざと棒に振ってしまうのだ。昔から今まで、天分の誤算のために、身を誤った無名の芸術家が幾人いたことだろう。一人のシェークスピアが栄えた背後に、幾人の群小戯曲家が、無価値な、滅ぶ...
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・宮本百合子 今日の生活と文化の問題 (青空文庫)
とともに書いている連中と何も本質の違った存在ではないことを示しているのである。 モーロアの本が日本でもあんなに読まれたということに、今日の日本の文化の感覚が世界的な関心を持たざるを得なくなって来ていることが語られていると思う。同時に、モーロアの饒舌の無価値をはっきりと見抜き、歴史...
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・幸田露伴 五重塔 (青空文庫)
し去らしめんこと思へば 憫然 ( あはれ ) 至極なり、良馬 主 ( しゆう ) を得ざるの悲み、高士世に容れられざるの恨みも詮ずるところは 異 ( かは ) ることなし、よし/\、我図らずも十兵衞が胸に懐ける無価...
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・戸坂潤 現代科学教育論 (青空文庫)
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・三木清 読書遍歴 (青空文庫)
禅宗の本を読むこともあるという風であった。そうして一種の宗教的気分に浸るということが慰めであるように感じられた。今にして考えると、青春の甘い感傷に属するに過ぎぬものが多い。もちろん私は甘さというものを一概に無価...
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