「清流」を含む用例
・大町桂月 遊羽雜感 (青空文庫)
諸瀑を見ずんば、山寺の美を談ずべからずと云ふものもあらむ。石橋の奇、天下に冠絶すると云ふものもあらむ。余は望む、南院の堤に、せめて茶亭あれ。茶亭に酒あらば、なほ更よし。河鹿わが爲に歌ひ、清流天上の凉味を傳ふ。山寺...
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・大町桂月 八鹽のいでゆ (青空文庫)
石の勝は、この橋よりはじまる。みどりにしてあざやかなる巨石磊※ [#「石+可」、390-1] として、川の兩岸につらなり、或は獅躍し、或は虎蹲し、その相逼る處は、一道の清流蒼龍を走らす。三巴石とは是れなり。その...
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・大町桂月 小金井の櫻 (青空文庫)
とかはりて、傾城の松ばかりぞ、むかしながらの色なる。井ノ頭の池ひろく境幽なる處、貫井辨天の小高く眺め開けたる處、絶代の工事、野をつんざいて、清流珠を跳らすこと十數里、兩岸には、吉野の山の山櫻、移し植ゑられて、その...
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・大町桂月 小利根川の櫻 (青空文庫)
櫻と稱するもの多きが、櫻の中の櫻とも云ふべき山櫻は、小金井の獨得なり。小平村小川水衞所より小金井村境橋まで一里半、櫻の數は千六百五十本、幾んどみな山櫻也。而も老木也。殊に玉川上水の清流を夾めり。そのまた境橋より下、和田...
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・豊島与志雄 新時代の「童話」 (青空文庫)
童話的なものが存在するのであって、その童話的なものをこそ、子供に読ませるものとしては、本当に書き生かして貰いたかった、云々。——日支事変の当初、私は蒙古の徳王にひどく心惹かれた。砂漠の中の百霊廟の町、何処より発し何処へ流れ去るとも分らぬ清流...
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・豊島与志雄 田園の幻 (青空文庫)
錘もずっしりとしている。 その投網で捕った川魚類もまた、うまかった。焼き干しにしたのの甘煮なら知っているが、生のままの甘煮は初めてだった。清流とそっくりの新鮮さで、それぞれのほのかな風味があり、少し生ぐさすぎるも、濃い...
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・芥川龍之介 本の事 (青空文庫)
はこの本に学んだのであらう。 本文 ( ほんもん ) の訳もまづ正しい。 所々 ( しよ/\ ) の詩も 韻文訳 ( いんぶんやく ) である。「 路旁生命水清流 ( ろばうのせいめいみづきよくながる ) 天路...
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・坂口安吾 足のない男と首のない男 (青空文庫)
文献ならなんとか教会にあつて、そこのフランス神父は友達で先日も会つて何についてどんな話をしてきたなどゝ清流の流れるごとく語りだすから、それはありがたい、さつそく神父に紹介してくれ、これから行つて本を読ませて貰ふから、と言ふと、ウム...
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・長谷川時雨 東京に生れて (青空文庫)
は雄渾でもあれば、また優しく明美でもあつたのだ。富士は何處からも見られ、秩父や、箱根の連山は遠く、欅の巨樹のつらなる丘の裾は、多摩や荒川の清流が貫ぬき、月は、草よりいでて草に入る、はては、ささら波の寄せる海となり、安房...
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・豊島与志雄 ヒロシマの声 (青空文庫)
の市民たちは、平和都市計画のために必要な私有土地を、進んで市へ還付しているのだ。 理想の実現には長年月を要するだろう。だが地の利は得ている。太田川の七つに分岐してる清流が市街地を六つのデルタに区分し、北方...
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・大町桂月 春の郊外 (青空文庫)
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・梶井基次郎 交尾 (青空文庫)
やかな清流のなかで。——しかし少なくとも彼らの痴情の美しさは水を渡るときの可憐さに 如 ( し ) かなかった。世にも美しいものを見た気持で、しばらく私は瀬を揺がす河鹿の声のなかに没していた。 底本...
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・寺田寅彦 軽井沢 (青空文庫)
緑の草原が見直されることであろう。 ゴルフ場からニューグランドへの、清流に沿うてゆるやかにうねり行く山腹の道路は、どこか日本ばなれのした景色である。樺や栃や 厚朴 ( ほおのき ) や 板谷 ( いたや ) など...
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・小野佐世男 ストリップ修学旅行 (青空文庫)
がは舞踊芸術に生きる彼女達の自然ににじむ明朗さで、少しも不潔感も不快感もちりっ葉ほども見えぬのは一体どうしたものか。むしろ清流に遊ぶ人魚のたわむれるような心地よさが、みなぎっているのは、天心爛漫、童心にかえったあまりにも自然の姿なのであろうか。私は...
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・鵜殿正雄 穂高岳槍ヶ岳縦走記 (青空文庫)
等皆板張り、この辺の山小屋としてはかなりの 作 ( つく ) り、檐端に近き小畠の大根は、立派に出来ている、東は宮川池に注ぐ一条の清流。嘉門次は炉辺で火を 焚 ( た ) きながら縄を 綯 ( な ) うて...
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・芥川龍之介 骨董羹 —寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文— (青空文庫)
ざるを覚ゆ。殊にその英詩を翻訳したる、詩としては見るに堪へざらんも、別様の趣致あるは 画と一なり。 譬 ( たと ) へば生命水の河の詩に「 路旁生命水清流 ( ろばうのせいめいみづきよくながる ) 、 天路...
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・菊池寛 恩讐の彼方に (青空文庫)
大絶壁を、市九郎は、己一人の力で掘貫こうとするのであった。 「とうとう気が狂った!」と、行人は、市九郎の姿を指しながら嗤った。 が、市九郎は屈しなかった。山国川の清流に沐浴して、観世音菩薩を祈りながら、渾身...
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・宮本百合子 一九二七年春より (青空文庫)
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・原民喜 小さな村 (青空文庫)
図に思ひ込んでゐたわけでもないが、私を待伏せてゐた都会は、やはり、飢ゑと業苦の修羅でしかなかつた。 どうかすると、私は、まだあの路を歩いてゐる時の気持が甦つてくる。春さきの峰にほんのりと雲がうつろひ、若草の萌えてゐる丘や畑や清流...
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・江見水蔭 悪因縁の怨 (青空文庫)
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・坂口安吾 日本文化私観 (青空文庫)
めいの上にもこくめいに叩き潰されている。 再び鉄条網を乗り越えて、壕に沿うて街道を歩き、街のとば口の茶屋へ 這入 ( はい ) って、保津川という清流の名にふさわしからぬ地酒をのんだが、そこへ一人の馬方が現れ、馬をつないで、これも 亦 ( また...
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・坂口安吾 安吾巷談 湯の町エレジー (青空文庫)
殺人というようなものは、私がここへ来てからの七ヶ月、まだ一度もない。 その代り、パンパンのタックルは熱海の比ではない。明るい大通りへ進出しているのである。さらば閑静の道をと音無川の清流に沿うて歩くと、暗闇にうごめき、又は...
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・坂口安吾 波子 (青空文庫)
はどこでも止つて乗せてくれるといふ話であつたから、清流づたひに、八瀬へ戻る道を歩いた。雪がチラついてゐるといふのに、伝蔵は無理な風流が好きなのだ。比叡の山々は、たれこめた雲にかくれて、半分も見えなかつた。 渓流がまがる所に茶店があつて、素朴...
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・小島烏水 谷より峰へ峰より谷へ (青空文庫)
平ったく、崖につけて、牛をかわして、スタスタ下りる、振りかえれば、牛は追って来ようともしないで、夕暮の沈んだ空気の中に眼鼻も何もない黒いものが、むくむくと 蠢 ( うご ) めいている。 白樺の森も、梓川の清流...
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・種田山頭火 四国遍路日記 (青空文庫)
て便所も広々として明るくて、うれしかった、なかなかよい宿であった。 今日は三時前の早泊り、先夜昨夜に懲りたから。 清流まで出かけて、肌着や腰巻を洗濯する、顔も手も足も洗い清めた、いわば 旅の禊 である、こら...
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・大町桂月 層雲峡より大雪山へ (青空文庫)
これ鬼神が天上に楼閣を造れるかと思わるるばかり也。 その鬼神の楼閣に迎えられ、送られ、近く石狩川の清流に接して、青葉茂れる木下路を行く心持、ああ何にか譬えん。加藤温泉とて、思いがけずも、一軒の家あるに、 如何 ( いか ) なる...
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