「槍」を含む用例
・豊島与志雄 霊気 (青空文庫)
心に迫ってくる。 山に馴れた案内者達は、また、山の小屋の人達は、のみならず、土地の人々は、それらの雄大な山岳を呼ぶ時、槍ヶ岳、穂高岳、燕岳、野口五郎岳……などとは云わない。岳の一字を略して、槍、穂高、燕、野口五郎……など...
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・寺田寅彦 春寒 (青空文庫)
通っていた。王の御座船「 長蛇 ( ちょうだ ) 」のまわりには敵の小船が 蝗 ( いなご ) のごとく群がって、投げ 槍 ( やり ) や矢が飛びちがい、青い刃がひらめいた。 盾 ( たて ) に鳴る 鋼...
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・芥川龍之介 東西問答 (青空文庫)
を主としたものが東洋的と云へるでせうか。 答 水滸伝 ( すゐこでん ) でも、 槍 ( やり ) の 権三 ( ごんざ ) でも、皆事件を主にして居る。しかし 矢張 ( やは ) り東洋的である。ゲエテの「さ迷へる人の歌」のや...
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・寺田寅彦 踊る線条 (青空文庫)
い直線の自身に直角な衝動的運動で現わされたり、太鼓の音が画面をいっさんに駆け抜ける扇形の放射線で現わされたりする場合が多いようである。トランペットやトロンボンのはげしい爆音の林立が斜めに交互する 槍 ( やり ) の行...
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・淡島寒月 土俗玩具の話 (青空文庫)
上杉家へ養子となって封を襲うた関係上、九州の特色ある玩具が奥州に移ったものと見られる。仙台地方に流行するポンポコ 槍 ( やり ) の 尖端 ( せんたん ) に附いている 瓢 ( ひさご ) には、元来穀物の種子が貯えられたのである。これ...
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け ) が 無 ( な ) い。 主 ( しゆ ) を 貫通 ( つきとほ ) した 血染 ( ちぞめ ) の 槍 ( やり ) がこの 身 ( み ) に 触 ( さは ) らないのである。 事 ( こと...
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・芥川龍之介 槍が岳に登った記 (青空文庫)
ものは谷の底からなお上へのぼって馬の背のように空をかぎる。その中で頭の上の遠くに、 菱 ( ひし ) の花びらの半ばをとがったほうを上にしておいたような、貝塚から出る黒曜石の 鏃 ( やじり ) のような形をしたのが 槍 ( やり ) が 岳 ( たけ ) で...
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・芥川龍之介 じゅりあの・吉助 (青空文庫)
十字を描いていた。彼は天を仰ぎながら、何度も高々と祈祷を唱えて、恐れげもなく 非人 ( ひにん ) の 槍 ( やり ) を受けた。その祈祷の声と共に、彼の頭上の天には、一団の 油雲 ( あぶらぐも ) が湧...
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・三遊亭円朝 士族の商法 (青空文庫)
がた ) の 襖 ( ふすま ) が 建 ( たて ) てありまして、 欄間 ( らんま ) には 槍 ( やり ) 薙刀 ( なぎなた ) の 類 ( るゐ ) が 掛 ( かゝつ ) て 居 ( を ) り...
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・三遊亭円朝 七福神詣 (青空文庫)
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・泉鏡花 印度更紗 (青空文庫)
し ) 見たやうよ、……そして車に着いた 商人 ( あきんど ) の、一人々々、 穂長 ( ほなが ) の 槍 ( やり ) を 支 ( つ ) いたり、 担 ( かつ ) いだりして 行 ( ゆ ) く形...
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・泉鏡花 海神別荘 (青空文庫)
んぼ ) の形相。手に手に、すくすくと 槍 ( やり ) を立つ。穂先白く 晃々 ( きらきら ) として、 氷柱 ( つらら ) 倒 ( さかしま ) に黒髪を縫う。あるものは燈籠を槍に結ぶ、 灯 ( とも...
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・泉鏡花 妖魔の辻占 (青空文庫)
( けつまず ) く、 茶坊主 ( ちゃぼうず ) は転ぶ、女中は泣く。 追取刀 ( おっとりがたな ) 、 槍 ( やり ) 、 薙刀 ( なぎなた ) 。そのうち騎馬で 乗出 ( のりだ ) した。何と...
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・沖野岩三郎 馬鹿七 (青空文庫)
より確かなことがあるものですか。」と言ひました。 そこで、智慧蔵は村の若者十人をつれて、 狸山 ( たぬきやま ) へ探検に出かける事になりました。智慧蔵は長い 槍 ( やり ) を提げ、若者は 各々 ( めいめい ) 刀を...
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・芥川龍之介 古千屋 (青空文庫)
( きん ) の 御幣 ( ごへい ) の 指 ( さ ) し 物 ( もの ) に 十文字 ( じゅうもんじ ) の 槍 ( やり ) をふりかざし、槍の 柄 ( つか ) の折れるまで戦った 後...
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・宮沢賢治 月夜のでんしんばしら (青空文庫)
あんとうなつてゐたでんしんばしらの列が大威張りで一ぺんに北のはうへ歩きだしました。みんな 六 ( む ) つの瀬戸もののエボレツトを飾り、てつぺんにはりがねの 槍 ( やり ) をつけた 亜鉛 ( とたん ) のしやつぽをかぶつて、片脚でひよいひよいやつて行くのです。そし...
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・宮沢賢治 イーハトーボ農学校の春 (青空文庫)
らのあんな高いとこ、 巻雲 ( けんうん ) さえ 浮 ( うか ) びそうに見えるとこを、三羽の 鷹 ( たか ) かなにかの鳥が、それとも 鶴 ( つる ) かスワンでしょうか、三またの 槍 ( やり ) の 穂 ( ほ...
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・宮原晃一郎 子良の昇天 (青空文庫)
突いたり、 蹴 ( け ) つたりするので、空は鶴の白い羽がとび散り、まるで雪がふるやうでした。鷲は鶴を 引浚 ( ひきさら ) つていくつもりですが、鶴も今は必死ですから、その長い 嘴 ( くちばし ) を 槍...
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・宮原晃一郎 悪魔の尾 (青空文庫)
つてゐるものはたゞ悪魔ばかりであつたのです。 悪魔たちはみんな恐ろしく長い尾をもつてをりましたので、それを人間で言へば 槍 ( やり ) や刀の代りに使つて、のべつ幕なしに 喧嘩 ( けんくわ ) をしたり、戦争をしたり、始末におへないので、世界...
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・徳田秋声 風呂桶 (青空文庫)
かに潜んでゐるやうにも思へた。彼はそんな時、幼少の折犬に 咬 ( か ) まれて、その犬を殺すために、長い 槍 ( やり ) を提げて飛出して行つた老父の姿を思ひ出したりするのであつた。ずつと年を取つて、体の...
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るがような無数の頭が、その頂をおおい隠した。 蟻 ( あり ) のような群集がいっぱいになっていた。その頂上には、銃やサーベルや 棍棒 ( こんぼう ) や 斧 ( おの ) や 槍 ( やり ) や剣...
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・鵜殿正雄 穂高岳槍ヶ岳縦走記 (青空文庫)
の小屋の修理や食器等の備え付をしたいものだ。此処で残飯を平らげ、鞋の緒をしめ、落合の小屋「信濃、二ノ俣の小屋、嘉門次」「信濃、 槍 ( やりどう ) (宛字)、類蔵」に向う。 十五 落合ノ小屋 六時半、赤沢ノ小屋を見舞う、此処...
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・宮沢賢治 北守将軍と三人兄弟の医者 (青空文庫)
ばたのついた 槍 ( やり ) 、まつ青に 錆 ( さ ) びた銅のほこ、それから白い矢をしよつた、兵隊たちが入つてくる。馬は太鼓に歩調を合せ、殊にもさきのソン将軍の 白馬 ( しろうま ) は、歩くたんびに 膝...
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・坂口安吾 花咲ける石 (青空文庫)
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・太宰治 佳日 (青空文庫)
から?」 「いいえ、」上の姉さんは静かに笑って、私にビイルをすすめ、「父にはなんにも出来やしません。おじいさまは 槍 ( やり ) の、——」と言いかけて、自慢話になるのを避けるみたいに口ごもった。 「槍。」私は...
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・オリンポスの果実 (青空文庫)
席上、選手全員の自己紹介が行われました。なにしろ元気一杯な連中ばかりですから、溌剌とした挨拶(あいさつ)が、食堂中に響(ひび)き渡(わた)ります。槍(やり)の丹智(タンチ)さんが女にしては、堂々...
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・坂口安吾 文学のふるさと (青空文庫)
押入の中へ入れ、鬼が来たら一刺しにしてくれようと 槍 ( やり ) をもって押入れの前にがんばっていたのですが、それにも 拘 ( かかわ ) らず鬼が来て、押入の中の女を食べてしまったのです。 生憎 ( あい...
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・寺田寅彦 箱根熱海バス紀行 (青空文庫)
観光博覧会の大名行列だそうである。 挟箱 ( はさみばこ ) や鳥毛の 槍 ( やり ) を押し立てて舞踊しながら練り歩く百年前の姿をした「サムライ日本」の行進のために「モダーン日本」の自由主義を代表する自動車の流れが 堰 ( せ...
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・芥川龍之介 白 (青空文庫)
( なのか ) (八月) 上高地 ( かみこうち ) の温泉へ着した。一行は 穂高山 ( ほたかやま ) と 槍 ( やり ) ヶ 岳 ( たけ ) との 間 ( あいだ ) に 途 ( みち ) を失...
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