「朽木」を含む用例

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「朽木」を含む用例

折れ重なって倒れたまま朽ちかかっている。朽木の香があたりに立ち籠めている。 遠く角笛つのぶえ ) の音がする。やがての吠声、駒の 蹄 ( ひづめ ) の音が聞えて、それがだんだんに近付いて来る。 汀 ( みぎわ ) の...
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森鴎外 なかじきり (青空文庫)
老いてレトロスペクチイフの境界に入る。 わたくしは医を学んで仕えた。しかしかつて医として社会問題に上ったことはない。「 ※※雕朽木 ( えんあきゅうぼくをえり ) [#「女+(合/廾)」、497-上-7] [#「阿/女」、497-上-7...
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泉鏡花 森の紫陽花 (青空文庫)
とありて 其處 ( そこ ) に 空 ( むな ) しくなりぬとぞ。 朽 ( く ) ちたる ( ふた ) 犇々 ( ひし/\ ) として 大 ( おほ ) いなる 石 ( いし ) のおもしを 置 ( お...
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原民喜 小さな村 (青空文庫)
巨人の口も、何となく饑じさうだつた。 朽木 小春日の静かな流れには、水車も廻つてゐた。この辺まで来るのは、今日がはじめてであつたが、嫂は私より先にとつとと歩いた。を頒けてくれるといふ家は、まだ、もつ...
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横瀬夜雨 春 (青空文庫)
は澤山の かみきり 幼虫が入つてゐて、木もこれでは生きられないと思ふ程だが、中に立派な かみきり成虫が入つてゐた事だ若しかしたら冬眠爲に元の穴へむぐり込んで死んだのかとも思ふ朽木...
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宮本百合子 女の手帖 (青空文庫)
宮本百合子の手帖 女の手宮本百合子 共学 期待はずれた今度内閣改造の中で僅かに生彩を保つのは安倍能成氏の文部大臣であるといわれる朽木屋台にたった一本、いく...
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本の装釘 (青空文庫)
憐みの心がさう思はせるのであらう。老いた人が次の代の為めに夢を伝へる姿は、それは本来の美しさである。密林朽木がわかい下草の肥(こやし)になる犠牲様態には、畏敬に伴ふ美があらう。 アナトオル・フランスの小説中にフラ...
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辺の漁師親方の家とて普通の漁師の家よりはやや大型である。庭に 汐錆 ( しおさ ) び数本。その根方に網や 魚籠 ( びく ) が散らかっている。庭の上手の方にほんの仕切りしただけの垣があり、枯れ秋草しどろもどろ乱れている。小さ朽木...
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より眼鏡は起きない。十時ごろから滑る。昨夜降って昨日スキーの跡をうめてくれた。小池今日どうかして曲れるようになろうと骨を折っている。棒のような身体が右に傾いて行くと思うと、しゃちほこばったまま右に朽木...
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一人ずつ、荷をしょっては、ひょッくり、あらわれる、嘉門次愛犬「コゾー」もこの登山隊の一員として交っている。 嘉門次一行案内務めるのは、言うまでもないでグッショリ濡れ青草や、 仆 ( たお ) れている朽木...
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正岡子規 読書弁 (青空文庫)
垂る終日空しく痴の欺かるゝを待つを欲せんや。我性朽木如くすべからずと雖も宰我如く昼寝ぬる得んや。或はたゞ山野に せよ、林間遊猟せよと勧めらるゝ人々多かれども、そはたま/\には心慰む方もあらん。毎日々々かくては送られず。固よ...
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後宮美女たちに仕える女の役を仰せかったんです。三日間というものを、私は働かされましたよ。考えてもみて下さい、女に限りいいつけられる雑用美女傍近くで三日間相勤めたんですからね。身は 朽木 ( くちき ) にあらずです。いや...
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るために、彼は朽木に 斧 ( おの ) をあてたことがある。すると無数の 羽根 ( はねあり ) が 足許あしもと ) の地面を 匐 ( は ) い廻った。白い卵をかかえて、右往左往する 昆虫 ( こん...
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像がしゃがんでいる。片方の耳が欠け尖った口の先が欠けている。またもの像が、今にも飛び出そうとしている。その先に祈祷所だ。 半ば崖の中に洞穴みたいに、石をたたみこんで朽木の庇がさし出ている。鈴の...
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岡本かの子 百喩経 (青空文庫)
にするのは異邦人案内者より他になかった。みんなは案内者殺した。 大風は去った。案内者死骸鼻の穴も口も砂で一ぱい詰って朽木のように半分地に埋って居た。 いの...
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芥川龍之介 戯作三昧 (青空文庫)
堕落させられた訳である。 ここまで考へた時に、彼はそれと同じやうな出来事を、近い過去記憶発見した。それは去年の春、彼の所へ弟子入りをしたいと云つて手紙よこした相州 ( さうしう ) 朽木 ( くちき ) 上新...
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関寛 関牧塲創業記事 (青空文庫)
厚着にて労働するが為めには実に 労 ( つか ) るる事多し且つ畑の 傍 ( かたわら ) にて 朽木 ( くちき ) を集めて焼て小散ずるとせり。故に少しの休息間にも、火辺にありて尚炎熱苦むなり。 予は...
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沈み流れてくる。 女の頼み 水際倒れていたひと抱えほどある朽木流れの中へ押し落すと、身軽にヒョイとその上に飛び乗り押し流されてくる女の襟くびを掴んで川岸へ引きよせる。波よけのに 凭 ( もた ) せて...
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久生十蘭 肌色の月 (青空文庫)
もおなじような岸に見え、なかなかその場所に行きつけなかった。 「急がないと、夜が明ける」 久美子は焦り気味になって、の生えているところをまよっているうちに、朽木根っ子につまずいて、深いところへ落ちこんだ。いや...
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このへんから急に 昇 ( たかま ) って、石に 阻 ( はば ) まれたり窪地途切られたりする、曲りくねった 小径 ( こみち ) が一筋かすかに続いているばかり。漆のような闇の中から突然浮び出す白骨のような朽木...
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幸田露伴 二日物語 (青空文庫)
もあらず我が声の響きにもあらで、正しく円位 と呼ぶ声あり。 其五 西行かすかに 眼 ( まなこ ) を転じて、声する方の闇を 覗 ( うかゞ ) へば、ぬば玉の黒きが中を朽木...
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坂口安吾 海の霧 (青空文庫)
こめかみ ) に張り付いて残つた。「昔」を負うて 孤独 ( ひとり ) の路を喘いでゐる僕は 乾涸 ( ひか ) らびた朽木のやうな侘びしさに溺れてしまふ。 顳 に凍てついた古い昔の襤褸をほぐす、丁度...
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泉鏡太郎 人魚の祠 (青空文庫)
りませう。 私 ( わたし ) も 幸福 ( かうふく ) なんです。 丁度 ( ちやうど ) 私 ( わたし ) の 居 ( ゐ ) た 汀 ( みぎは ) に、 朽木 ( くちき ) のや...
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泉鏡花 茸の舞姫 (青空文庫)
眼玉も 赫 ( かッ ) となる。 「まだ足りないで、 燈 ( あかり ) を——燈を、と細い声して言うと、土からも 湧 ( わ ) けば、大木の幹にも伝わる、土蜘蛛だ、朽木だ、 山蛭 ( やま...
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泉鏡花 悪獣篇 (青空文庫)
に立った [#「立った」は底本では「立つた」] 廂 ( ひさし ) の下、何を 覗 ( のぞ ) くか 爪立 ( つまだ ) つがごとくにして、しかも肩腰は造りけたもののよう、動かざること 如朽木 ( くち...
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泉鏡花 二世の契 (青空文庫)
ど ) に 不及 ( およばず ) 、 玉 ( たま ) の 緒 ( お ) は 絶 ( た ) えて媼は 唯 ( ただ ) 一個 ( いっこ ) 、 朽木 ( くちき ) の像にならうも知れぬ。 と...
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森鴎外 椙原品 (青空文庫)
たゞむね ) に 嫁 ( か ) したので、紀伊輿入こしいれ ) の供をした。此間紀伊の兄清長流浪して、 因幡 ( いなば ) 鳥取に往つてゐて、 朽木宣綱 ( くつきのぶつな ) の 女 ( むす...
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石川啄木 一握の砂 (青空文庫)
に石を投げて遊ぶ 後備大尉 ( こうびたいゐ ) の子もありしかな 城址 ( しろあと ) の 石に 腰掛 ( こしか ) け 禁制の 木 ( こ ) の 実 ( み ) をひとり 味 ( あぢは ) ひしこと その 後...
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に向い、今往ったのは金の神だ、彼が往った方へ二百歩往かば朽木の下に十斛の金を盛った甕がある、それを掘り取ってわが君の穀を食った分を棒引きに願うと、教えの 任 ( まま ) にその所を掘って大金を獲、大い...
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