「晒」を含む用例
・玉川 (Wikisource)
《 みそら 》 の冬ふかみ。 雪気 《 ゆきげ 》 催ほす夕ざれば。汐風越して 陸奥 《 みちのく 》 の、野田に千鳥の声 淋 《 さび 》 し、ゆかし、名だたる武蔵野に 晒 《 さら 》 す、さら...
ja.wikisource.org/wiki/玉川
・佐藤垢石 香気の尊さ (青空文庫)
骨も共に食うと本来の味と香気が舌に応えるのである。 籠に入れた鮎が腐る恐れがあるとすれば、鮎を出して二枚に 割 ( さ ) き薄く塩して、河原の石にはり付け日光に 晒 ( さら ) して干物とすれば珍味として賞玩するに足りる。これ...
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・島崎藤村 足袋 (青空文庫)
の娘にそれを言われるまでは実は彼自身にも気が着かなかった。 ここへ来て比佐は初めて月給らしい月給にもありついた。東京から持って来た 柳行李 ( やなぎごうり ) には 碌 ( ろく ) な着物一枚入っていない。その中には洗い 晒 ( さら ) した 飛白...
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・中里介山 大菩薩峠 農奴の巻 (青空文庫)
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・原民喜 冬日記 (青空文庫)
かいから帰って来るたつは、変動してゆく外の空気をいつも妻に語りつたえた。そうして、妻の 焦躁 ( しょうそう ) は無言の時、 一際 ( ひときわ ) はっきりと彼の方へ反映して来るようであった。その高い額の押黙って電灯に 晒...
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・原民喜 壊滅の序曲 (青空文庫)
し、長い間、離れているうちに、何と兄たちはひどく変って行ったことだろう。それでは正三自身はちっとも変らなかったのだろうか。……否。みんなが、みんな、 日毎 ( ひごと ) に迫る危機に 晒 ( さら...
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・三島霜川 解剖室 (青空文庫)
な硝子の箱の中に入ツて、少し體を斜にせられて突ツ立ツてゐる。それで其の飛出した眼球が風早を睨付けてゐるやうに見える。此の眞ツ赤な人體の模造と 駢 ( なら ) んで、綺麗に眞ツ白に 晒 ( さら ) された [#「 晒...
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・岡本綺堂 思い出草 (青空文庫)
た ) は 寂々寥々 ( せきせきりょうりょう ) 。往来で 迂濶 ( うかつ ) に紙鳶などを揚げていると、巡査が来てすぐに叱られる。 寒風に吹き 晒 ( さら ) されて、両手に 胼 ( ひび ) を切...
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・梶井基次郎 檸檬 (青空文庫)
にはあんなに私をひきつけた画本がどうしたことだろう。一枚一枚に眼を 晒 ( さら ) し終わって後、さてあまりに尋常な周囲を見廻すときのあの変にそぐわない気持を、私は以前には好んで味わっていたものであった。…… 「あ、そうだそうだ」その時私は 袂...
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・泉鏡花 いろ扱ひ (青空文庫)
だれかゝる 、と大抵相場のきまつて居た処でせう。 また一人の友人があつて、貧乏長屋の二階を借りて、別に弟子を取つて英語を教へて居つた。壁隣が 機業家 ( はたや ) なんです、高い山から谷底見れば小万可愛や布 晒...
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・與謝野晶子 六日間 (日記) (青空文庫)
つた番頭さんに私は自分のぢやないと云つた。 紙入 ( かみいれ ) を一つと 布団 ( ふとん ) の裏地を一 疋 ( ぴき ) と 晒 ( さらし ) を二反買つて届けて貰ふ事にした。神保町の通りで近頃出来た 襟店 ( えりみせ ) が安...
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・岡本綺堂 虎 (青空文庫)
にも何かの弱味があるんですね。」 「その訳はあとにして、鯨の一件を片付けてしまうことにしよう。鯨はとどこおりなく由兵衛の手に渡って、十三日からいよいよ奥山の観世物小屋に 晒 ( さら ) されることになったが、これはインチキでなく、確か...
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・岡本綺堂 画工と幽霊 (青空文庫)
じ、再び 寝台 ( ねだい ) の上に横になると、柱時計が 恰 ( あたか ) も二時を告げた。室外の空気に頭を 晒 ( さら ) していた 所為 ( せい ) か、重かった頭も大分に 軽 ( かろ...
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・蒲松齢 田中貢太郎訳 五通 (青空文庫)
がだんだん落ちて来て風の前に来たので、手で以て 承 ( う ) けたが、不思議に断れていた紐がもとのようにつながっていた。 金は自分の室へ帰って女と顔をあわせた時、その日のことを精しく話した。女は何もいわずに 微 ( ひそ ) かに 晒...
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・佐左木俊郎 再度生老人 (青空文庫)
は誰にもあるのじゃからの。」と老人は言った。 母は奥から、新しい 晒 ( さら ) し 木綿 ( もめん ) を持って来て、 再度生 ( にとせ ) 老人に渡した。老人は、綿入れと褌とで、すっかり温かくなったと言って、 欣...
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・佐左木俊郎 栗の花の咲くころ (青空文庫)
などこで俺の恥まで 晒 ( さら ) すより、東京さでも行けばいいじゃねえか? 馬鹿な奴等だっ! 東京さでも行って立派になって 来 ( こ ) う! 忠太郎!」 「それも考えでいだのです。併し、お父さんの方に誰も 稼...
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・小島烏水 火と氷のシャスタ山 (青空文庫)
ル ) 離れたワイレカというところに、金鉱が発見されてからは、 成金 ( なりきん ) を夢見る山師たちが、 鶴嘴 ( つるはし ) をかついで、ほうほうたる 髯面 ( ひげづら ) を炎熱に 晒 ( さら...
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・森鴎外 みちの記 (青空文庫)
は日に 晒 ( さら ) したるに人を載することありて、そのおりの 暑 ( あつ ) さ堪えがたし、西国にてはさぞ甚しからん。このたびの如き変ある日には 是非 ( ぜひ ) なけれど、客をあまりに多く 容...
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・田中貢太郎 変災序記 (青空文庫)
てその和智君であった。和智君は痩せて背のひょろ長い体に洗い 晒 ( ざら ) した浴衣を着ていた。私は和智君とは一度しか逢ったことはなかった。それはもう六七年前のことであったが、眼玉の出た神経的な特異な眼に記憶があった。和智...
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・長谷川時雨 竹本綾之助 (青空文庫)
をかかえて洗い 晒 ( ざら ) しの 浴衣 ( ゆかた ) 一枚になったことだった。その当時こそ多少陰惨の影はもって来たものの、かえって二人の心はぴったりと合い、綾之助貞淑の床しい語り草とも残された。卅七、八年...
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・夢野久作 江戸川乱歩氏に対する私の感想 (青空文庫)
ずかせられたのです。 ……白昼の人通りの中で、天日に顔を 晒 ( さら ) しながら、ダラシなく涙を流す中年男……うす暗いところで開け放しにされている水道の栓……ドラッグの人形の奇妙な形と光り……その中に 交 ( まじ ) った...
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・林芙美子 田舎がえり (青空文庫)
の寝台で新聞を拡げている音がしている。三階から下まで通しになった一つのカアテンなので、一人が眠くなって灯をさえぎりたくても、上の方で眠くない人がカアテンを開けると、寝た顔は 何時 ( いつ ) までも廊下の灯の方へ 晒 ( さら ) して...
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・岡本かの子 渾沌未分 (青空文庫)
えば永遠に黄昏の世界だった。陸上の生活力を一度死に 晒 ( さら ) し、実際の 影響力 ( えいきょうりょく ) を 鞣 ( なめ ) してしまい、 幻 ( まぼろし ) に溶かしている世界だった。すべての 色彩 ( しき...
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・岡本かの子 食魔 (青空文庫)
で干し出されているのをときどき見受ける。 鼠色 ( ねずみいろ ) の瓦屋根も、黄土色の壁も、トンネルの紅色の煉瓦も、 燻 ( いぶ ) されまた 晒 ( さら ) されて、すっかり原色を失い、これ...
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・岡本かの子 河明り (青空文庫)
てんほうふつ ) の間に毛筋ほどの長堤を横たえ、その上に、家五六軒だけしか対岸に見せない利根川の佐原の宿、 干瓢 ( かんぴょう ) を干すその 晒 ( さら ) した色と、その晒した匂いとが、寂し...
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・岡本かの子 上田秋成の晩年 (青空文庫)
らの水を貯へた甕は夕方から庭に持ち出して 蓋 ( ふた ) をとり、紗帛で甕の口を覆ひ、夜天に 晒 ( さら ) した。かうすると、水は星露の気を 承 ( う ) けて、液体中の英霊を散らさないと、彼は信じて居た。何でも事物の精髄を 味...
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・岡本かの子 家霊 (青空文庫)
よう ) な追求性——こういったものと結び付けて考える浪曼的な時代があった。そこでこの店頭の洗い 晒 ( さら ) された暖簾の文字も何十年来の 煤 ( すす ) を払って、 界隈 ( かいわい ) の現...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 鬼娘 (青空文庫)
は彼等のなすままにおめおめ服従して、白昼諸人のまえに生き恥を 晒 ( さら ) すほかはなかった。苦しいのか、面目ないのか、立木につながれた彼は眼を 瞑 ( と ) じたまま俯向いていた。その話を聴いて庄太はあざわらった。 「馬鹿...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 薄雲の碁盤 (青空文庫)
もあんなに働けたと思う位です。 その二十三日の朝のことでした。本所 竪川 ( たてかわ ) 通り、二つ目の橋のそばに屋敷を構えている六百五十石取りの旗本、小栗昌之助の表門前に、若い女の 生首 ( なまくび ) が 晒 ( さら...
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Wikisource シャスタ山 佐左木俊郎 半七捕物帳 岡本かの子 持って来て 梶井基次郎 江戸川乱歩 田中貢太郎 竹本綾之助 長谷川時雨 お父さん その上に と言って インチキ トンネル ドラッグ 三島霜川 上田秋成 中里介山 佐藤垢石 夢野久作 大菩薩峠 小島烏水 岡本綺堂 島崎藤村 林芙美子 横になる 渾沌未分 言われる 近江の国 面目ない その時 の文字 ダラシ 七、八 中には 二つ目 五十石 人通り 付けて 冬日記 出来た 利根川 十三日 原民喜 奇妙な 奥山の 好んで 山から 影響力 彼の方 思い出 柱時計 柳行李 栗の花 森鴎外 武蔵野 永遠に 泉鏡花 渡って 瓦屋根 生き恥 生活力 由兵衛 神保町 綿入れ 蒲松齢 語り草 長い間 黄土色 一人 一件 一度 一枚 七年 三日 三階 世界 両手 中年 事物 二人 二十 二枚 二階 五六 人形 以前 佐原 何十 何時 六日 六百 再度 千鳥 危機 原色 友人 反映 周囲 壁隣 壊滅 変動 変災 夕方 夜天 天日 太郎 奴等 室外 寒風 寝台 対岸 尋常 小屋 小栗 屋敷 山師 巡査 布団 干物 干瓢 年来 幽霊 序曲 店頭 廊下 弟子 弱味 当時 彼等 往来 思議 感想 成金 所為 新聞 旗本 日光 日毎 日記 時代 晩年 晶子 暖簾 月給 服従 木綿 本所 東京 模造 機業 檸檬 毛筋 気持 水道 河原 河明 浪曼 浴衣 液体 炎熱 無言 焦躁 煉瓦 特異 玉川 珍味 生首 田舎 画工 画本 界隈 番頭 発見 白昼 相場 眼玉 眼球 着物 矢倉 硝子 碁盤 神経 空気 立木 竪川 精髄 紅色 紙鳶 綺麗 老人 自分 自身 色彩 英霊 草津 薄雲 表門 裏地 西国 見廻 観世 解剖 記憶 諸人 谷底 貞淑 賞玩 足袋 農奴 追求 野田 金鉱 長堤 長屋 陰惨 陸上 陸奥 雪気 電灯 風早 風越 飛白 香気 鬼娘 鶴嘴 黄昏