「捨て身」を含む用例
・葉山嘉樹 遺言文学 (青空文庫)
方を流れてゐるものは、「何」であるか、といふ事を、私は探求しにかゝつた。そして、それが、ひどく文字には現し難い気持ちではあるが、「捨て身」なもの、であるといふことが分つた。 「Sは、捨て身でやつてゐないだらうか?」「いや...
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・折口信夫 好惡の論 (青空文庫)
をひねくつて居た日常生活よりも高い藝術生活が、漱石居士の作品には、見えかけてゐました。此人の實生活は、存外概念化してゐましたが、やつぱり鴎外博士とは違ひました。あの捨て身から生れて來た將來力をいふ人のないのは遺憾です。 さて明治前の文學者に、人間...
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・林芙美子 瀑布 (青空文庫)
仲々起きる気配もなかつた。捨て身な構へでもある。時々唇のあたりに、微笑の表情が浮きあがつたが、水の上の男は、衆人環視のなかの己れの姿に、冷笑してゐるのかも知れない。時々、河底から饐えた臭ひが吹き上げて来た。 直吉は、群集...
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・坂口安吾 決闘 (青空文庫)
はもう今夜きりぢやないか。思ふやうにしてみるほかに仕方がない」 「さうか」 京二郎が一しよに来てくれないせゐだと安川は思つた。このまゝで行くと、どうしてもトキ子を手ごめにすることになる。決意とも違つてヤケクソ、捨て身、さう...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 幽霊の観世物 (青空文庫)
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・永井隆 この子を残して (青空文庫)
たく別人のように仕事に身が入った。捨て身でゆくとはこのことであったろうか? 戦争はいよいよ激しくなり、あいつぐ空襲に大学病院は患者で満員となった。私の教室はまるで野戦病院のようだった。夕方になると私の脚の力が抜け、筋肉...
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・宮本百合子 文学における今日の日本的なるもの (青空文庫)
あろうか。または、芭蕉の芸術家としての生きかたは、当時の時代的環境によって、鬱屈的であり、浪々的、捨て身すぎて、今日の作家生活の実際にふさわしくないからでもあろうか。 万葉の芸術家たちの心を、私は...
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・豊島与志雄 好人物 (青空文庫)
識るにつれて、だんだん頼りなくなってきた。 初めはわたしの方から捨て身になって、寄りかかっていったのだけれど、もうもう、別れてしまおうと、幾度思ったか知れない。けれど、あの人は、私の方から寄りかかってゆけば、何の...
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・有島武郎 生まれいずる悩み (青空文庫)
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・有島武郎 或る女(前編) (青空文庫)
だくみ ) は、年若い二人の急所をそろそろとうかがいよって、腸も通れと突き刺してくる。それを払いかねて木部が命限りにもがくのを見ると、葉子の心に純粋な同情と、男に対する無条件的な捨て身な態度が生まれ始めた。葉子...
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