「押入れ」を含む用例
・林芙美子 瀑布 (青空文庫)
折りの二方が障子で、片方は襖、奥は、三尺の床の間に [#「床の間に」は底本では「床の間の」] 一間の押入れがついてゐる。障子も襖も新しいせゐか、案外こざつぱりした部屋だつた。紫檀まがひの卓子の前へ坐ると、隣室から、女は...
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・夢野久作 犬と人形 (青空文庫)
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・太宰治 春 (青空文庫)
来襲の時には、妻が下の男の子を背負い、私は上の女の子を抱いて、防空 壕 ( ごう ) に飛び込みます。先日、にわかに敵機が降下して来て、すぐ近くに爆弾を落し、防空壕に飛び込むひまも無く、家族は二組にわかれて押入れ...
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・林芙美子 絵本 (青空文庫)
上に冷えた、土鍋のふちに、もう蟻が四五匹這ひあがつてゐる。高い樹で蝉が啼き始めた。 お婆さんは湿つた押入れをあけて、袋の中から書留と判こを出すと、杖をついて町の郵便局へそろそろ歩いて行つた。郵便局の事務員が「おば...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 山祝いの夜 (青空文庫)
は身をすくめながら 頭 ( かぶり ) をふった。 「それじゃあ連れの男を識っているのか」 女中はやはり識らないと云った。彼女はおどおどして始終うつむき勝ちであったが、ときどきに床の間に列んだ押入れ...
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・横光利一 詩集『花電車』序 (青空文庫)
リ・ルッソオの絵だった。それも汚ならしく皺のよった、たった一枚の版画で、押入れの埃の底から出て来たものだ。私はぽんぽんと埃を払ひ、こんなところにこんな絵が、と、両手に支へ、証書を読むやうに眺めたり、壁へ...
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・坂口安吾 通俗作家 荷風 ——『問はず語り』を中心として—— (青空文庫)
を画くに当つて人の子の宿命に身を以て嘆くことも身を以て溺れることも身を以てより良く生きんとすることもない。単なる戯作の筆と通俗な諦観のみではないか。 稀れに不貞に対する憎しみが現れゝば、それは「つゆのあとさき」の清岡進が手先に言ひふくめて女の袂を切らせたり女の押入れへ猫を投げこんだり、そん...
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・坂口安吾 行雲流水 (青空文庫)
もソノ子のお尻をさすりそうな感極まった情愛がこもって見えたので、人々は妖しさに毒気をぬかれたのであった。 吾吉のたのみを受けたので、ソノ子を訪ねると、弟妹は学校へ行ったあと、男靴が一足あって、誰か押入れへ隠れた様子である。 「これよ。出て来なさい。まん...
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・太宰治 川端康成へ (青空文庫)
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・太宰治 グッド・バイ (青空文庫)
はぼう然と、荒涼、悪臭の部屋を見廻す。 「この部屋は、もとから汚くて、手がつけられないのよ。それに私の商売が商売だから、どうしたって、部屋の中がちらかってね。見せましょうか、押入れの中を。」 立って押入れを、さっ...
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・太宰治 親という二字 (青空文庫)
な錯覚を私は感じた。 数日後、ウィスキイは私の部屋の押入れに運び込まれ、私は女房に向って、 「このウィスキイにはね、二十六歳の処女のいのちが溶け込んでいるんだよ。これを飲むと、僕の小説にもめっきり 艶 ( つや ) っぽ...
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・徳田秋声 黴 (青空文庫)
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・辻潤 書斎 (青空文庫)
三畳がつまり私の初めて見つけ出した理想的な書斎だったのです。その部屋は中廊下に隔てられた茶室風な離れで、押入れも床の間も廻り縁もついた立派に独立した部屋だったのです。 私はこの三畳の部屋にひとり立て籠って妄想を逞しくしたり、雑書...
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・林不忘 釘抜藤吉捕物覚書 悲願百両 (青空文庫)
て下さいよ、竜手様を。」おこうは、もう平静にかえっていた。「棄てやしますまいね。」 「押入れの奥に、投げ込んである。なぜだ。どうするんだ。」 泣き笑いが、おこうの全身を走り過ぎると、ふっと彼女は、不自然な、真面...
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・建設業附属寄宿舎規程 (e-Gov)
ぞれ六人以下とすること。 二 各室の床面積は、それぞれ、押入れ又はこれに代わる設備の面積を除き、一人について三・二平方メートル以上とすること。 三 木造の床の高さは、四十五センチメートル以上とすること。ただし、床下...
law.e-gov.go.jp/htmldata/S42/S42F04101000027.html
・岡本綺堂 半七捕物帳 青山の仇討 (青空文庫)
い六畳の間がある。つづいて八畳の座敷である。茶の間へはいって、押入れの破れ 襖 ( ぶすま ) をあけると、押入れのなかも 埃 ( ほこり ) だらけになっていたが、下の板の間には隅々だけを残して、他に...
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・岡本綺堂 人狼 ——Were-Wolf—— (青空文庫)
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・三好十郎 彦六大いに笑ふ (青空文庫)
からは深夜の盛り場のネオンが低く覗いてゐる。下手横に階下へのドア。室内上手の部分は一段高くなつて畳敷になり、その奥はカーテンで仕切られて見えず、右の隅は押入れ、カーテンと押入れの間は狭い通路(裏梯子へ)、二台の球台中一台だけが正常な位置(下手...
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・太宰治 親友交歓 (青空文庫)
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・太宰治 創生記 (青空文庫)
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・岡本綺堂 鯉 (青空文庫)
の小兵衛が呼びとめた。 「ここへ付けて来るようじゃあ、二階や押入れへ隠れてもいけない。まあ、お待ちなさい。わたしに工夫がある。」 五月の節句前であるから、おもちゃ屋の店には武者人形や幟がたくさんに飾ってある。吹流...
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・黒島傳治 窃む女 (青空文庫)
には風呂敷包に包んだ反物が動いているように思われた。「あの二反が無い!」 彼女は、そこらあたりに出ていないか見まわした。布団を入れる押入れや、棚や、箪笥の 抽斗 ( ひきだし ) を探してみた。けれども無い。納屋...
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・坂口安吾 吝嗇神の宿 人生オペラ 第二回 (青空文庫)
とドロボー君の様子が変った。 ★ 長年きたえたドロボー業、手練のコナシ。ナゲシに手をつッこんで隠し物の有無をしらべる。押入れを開けて一睨み。はては米ビツのフタまでとって改める。 「オレの留守中に、男をくわえこんで、ヘソ...
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・鈴木三重吉 胡瓜の種 (青空文庫)
の落ちたところを塞ぐために寸を合はせて切つた。それから下女を、差配の 家 ( うち ) へ飯粒をもらひに出した。 「隨分ひどい 家 ( うち ) ですぞのい。」と、それを貼つてゐる 後 ( うしろ ) へお千が來た。 「まあね、あそこの押入れ...
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・鈴木三重吉 金魚 (青空文庫)
の儘一緒に 家 ( うち ) へ歸つた。 おい、大丈夫か、しつかりしろと、私は障子につかまつて上るお ふさ にさう言ひながら、押入れから蒲團を出して敷いてやると、お ふさ は、おや、すみません、あな...
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・魯迅 井上紅梅訳 兎と猫 (青空文庫)
は危険を 預防 ( よぼう ) する 考 ( かんがえ ) で、七つの小さなものを木箱の中に入れ、自分の部屋の中に置いて、母兎を箱の中に押入れては乳をのませた。 三太太はそれから黒猫を恨まなくなった。のみ...
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・婦人保護施設の設備及び運営に関する最低基準 (e-Gov)
方メートル以上とすること。 ロ 主要な出入口は、避難上有効な空地、共同廊下又は広間に直面して設けること。 ハ 寝具を収納するための押入れその他の設備のほか、各人ごとに身の回り品を収納することができる収納設備を設けること。ただ...
law.e-gov.go.jp/htmldata/H14/H14F19001000049.html
・坂口安吾 文学のふるさと (青空文庫)
女の手をひいて野原を一散に駈けだしたのですが、稲妻にてらされた草の葉の露をみて、女は手をひかれて走りながら、あれはなに? と尋ねました。然し、男はあせっていて、返事をするひまもありません。ようやく一軒の荒れ果てた家を見つけたので、飛びこんで、女を押入の中へ入れ...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 十五夜御用心 (青空文庫)
べて置け」 無言でうなずく松吉をそこに残して、半七は友吉のあとを追ってゆくと、破れ襖は明け放されたままで、住職の居間という六畳敷のひと間が眼の前にあらわれた。半七は先ず押入れをあけると、内には寝道具と一つの 古葛...
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