「抜け」を含む用例
・海野十三 鍵から抜け出した女 (青空文庫)
に僕を元気づけたものは、この扉のすぐ左側の壁の、その一番下のところに三寸四方ほどの四角い穴が切ってあることだった。これは空気抜けの穴でもあったし、また室内を水で洗浄するとき、その水の 捌 ( は ) け 口 ( ぐち ) でも...
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・春望 (Wikisource)
ってものろし火(戦火)は消えることはなく、 家書抵萬金 家書 万金に抵る 家族からの手紙は万金にも値する。 白頭掻更短 白頭掻けば更に短く 白い頭を掻けば掻くほど抜け落ち、 渾欲不勝簪 渾て簪に勝えざらんと欲す まっ...
ja.wikisource.org/wiki/春望
・坂口安吾 新作いろは加留多 (青空文庫)
する。腹に力をいれて「ン」と言つてみると三分の二ぐらゐ風になつて洩れたやうで、甚だたよりない。つまり一語分の資格に欠けてゐるのである。だから、これを真正直に発音した方で、拍子が抜けて、「ン」の奴...
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・宮本百合子 博覧会見物の印象 (青空文庫)
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・女王陛下万歳 (Wikisource)
が選り抜ける進物の 君に喜びと注がれむことを; 御世の長からむことを: 我らが法を守りたまひ 絶えず理想を与へたまへ 声無きも声高きも謳ひぬ(歌ふ心で歌ふ声で) 神よ女王(国王)を守りたまへ 3. おお...
ja.wikisource.org/wiki/女王陛下万歳
・横光利一 夢もろもろ (青空文庫)
は性欲から来ているね。」と、いきなりトルストイは解答を与えた。 何ぜか、これは少し興味がある。 恐い夢 私は歯の抜ける夢をしばしば見る。音もなくごそりと一つの歯が抜ける。すると二つが抜ける。三つが抜け...
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・宮本百合子 秋毛 (青空文庫)
目位までは櫛一杯に抜毛がついて来る。 袖屏風の陰で抜毛のついた櫛を握ってヨロヨロと立ちあがる 抜 ( ぬ ) け 上 ( あが ) った「お岩」の凄い顔を思い出す。 只さえ秋毛は抜ける 上 ( うえ ) に、夏中の病気の名残と又今度の名残で倍も倍も抜け...
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・海野十三 街の探偵 (青空文庫)
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・北大路魯山人 鮎の名所 (青空文庫)
ところここ以上のを食ったことがない。和知川ものを生かして京阪に運び、その日のうちに食えばうまいが、二、三日 経 ( た ) っては脂が抜けてしまう。生きていても、焼いてみるとはらわたなしで、トンネル風に空洞を作っている。はら...
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・岡本綺堂 三崎町の原 (青空文庫)
しは明治十八年から二十一年に至る四年間、即ちわたしが十四歳から十七歳に至るあいだ、毎月一度ずつは 殆 ( ほとん ) ど欠かさずに、この練兵場を通り抜けなければならなかった。その当時はもう練兵を止めてしまって、三菱...
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・永井荷風 路地 (青空文庫)
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・坂口安吾 真相かくの如し (青空文庫)
かつて六法全書に相談する必要はなかった。正義とは、私自身に認容せられることであり、六法全書によって保障せられることではない。 しかるに「真相」はなんぞや。口に共産党的社会正義を説き旧秩序を論難バクロしながらその旧秩序の六法全書から抜け...
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・旗本退屈男 (青空文庫)
ぬかッ。うぬも二本差しなら、売られた喧嘩を買わずに、逃げて帰る卑怯者があるかッ。さ! 抜けッ、抜けッ。抜かぬかッ」 それもどうやら四十過ぎた分別盛りらしいのを筆頭に、何れも肩のいかつい二本差しが四人して、たっ...
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・高村光雲 幕末維新懐古談 大火以前の雷門附近 (青空文庫)
から 田町 ( たまち ) 、田町を突き当ると 日本堤 ( にほんづつみ ) の 吉原土手 ( よしわらどて ) となる。雷門に向って右が 吾妻橋 ( あずまばし ) 、橋と門との間が花川戸、花川戸を通り抜け...
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・岡本綺堂 はなしの話 (青空文庫)
席の返事を出しておきながら、更にそれを取消して、当夜はついに失礼することになった。歯はいよいよ痛んで、ゆるぎ出して、十一日には二枚ながら抜けてしまった。 私の母は歯が丈夫で、七十七歳で世を終るまで一枚も欠損せず、硬い 煎餅...
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・高村光雲 幕末維新懐古談 浅草の大火のはなし (青空文庫)
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・宮本百合子 黒い驢馬と白い山羊 (青空文庫)
の白服が夜目に著しい。追いついて又宿を訊いたら巡査は当惑して立ち止った。止ったところの左手に真暗なトンネルが入口を見せて居る。そこを抜け、まだ遠く歩かねばならないのであった。 巡査と共に立ち止った人中に、一人...
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・宮本百合子 金色の秋の暮 (青空文庫)
家族づれで行ってなかなか道の心持がよかったというところだ。三井の横を抜け、竹藪を抜け、九品仏道と古風な石の道しるべについて行ったら、A氏の農園のすぐ横に出た。働いていたAさんと畑越しに大声で田園的挨拶を交す。 駒沢へ出る街道から右に切れると、畑の...
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・宮本百合子 大切な芽 (青空文庫)
心の底を打ち破って思うだけを話し合う友達が欲しい。仲間が欲しいというのが適当であろう。趣味、余技などというなまやさしいところを抜け、百姓ならば汗だくだくになって振った鍬を一休みし、額や頸でも拭きながら腰を延して「やあ、どうだ、うまく行くか」と声...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 廻り燈籠 (青空文庫)
牢破りの一件が 出来 ( しゅったい ) して、人相書までが廻って来たので、これも打ち捨てては置かれなくなった。 「親分。どうしますね」と、子分の亀吉が訊いた。 「重い軽いを云えば、こっちは牢抜けの重罪で、絵馬...
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・大阪圭吉 坑鬼 (青空文庫)
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・岸田國士 選後に ——芥川賞(第二十五回)選後評—— (青空文庫)
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・京に着ける (青空文庫)
はいまだに暗い軒下にぶらぶらしている。余は寒い首を縮(ちぢ)めて京都を南から北へ抜ける。 車はかんかららんに桓武天皇の亡魂を驚(おどろ)かし奉(たてまつ)って、しきりに馳(か)ける。前なる居士(こじ)は黙って乗っている。後(うしろ)なる...
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・宮本百合子 霜柱 (青空文庫)
場つきの小屋の中で菜をたべて居るレグホンの真白い体と、火の様な「とさか」が抜け出して美くしい。 鳥をねらって来る野良猫が、足をどろだらけにして、尾をすぼめてノソノソといやな眼をして通って行く。 あんまり、貧乏くさい様子で、追う気もしない。 ころ...
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・宮本百合子 積極な一生 (青空文庫)
意味で長谷川さんが日常的に趣味家でありすぎたことや、間抜けでなさすぎたことは、明暮のたたずまいに美しさをつくり出していた力であったとともに、この才能ある女性を、文学よりほかの活動にも引出していく可能性となっていたようにも思えます。とも...
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・宮本百合子 無題(三) (青空文庫)
ぶきの書斎の屋根では、頭がへこむほどひどい音をたてて居るし、雨だれも滝の様で見て居ると目がくらむ。 到底軒の玉水などとやさしい事を云うどころではない。木の根元をくぐったり、草の根をすり抜けたりして、低い...
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・黒田清輝 女の顔 ——私の好きな—— (青空文庫)
いとかの表情のない処までは行つたと思ふ。難を云へば、顔が一体に行き詰つてゐるかと思ふ。優しみといふ点も欠けてゐる。品が十分でない。私としては、モウ少し間の抜けた上品な処がほしかつた。 一体に東京の女は顎が短くつていけない。尤も...
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・上村松園 女の顔 (青空文庫)
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・美しき月夜 (青空文庫)
と差した輝きのような新鮮さが、彼等のうちに夢をかきたてた。彼等がまだ結婚しなかった時分に、よく老人達の傍を逃げるように抜け出しては、感傷的な夜景の中を彷徨(ほうこう)したその時分のような忘我と魂の鼓動が、まる...
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・北大路魯山人 鮑の宿借り作り (青空文庫)
度ぐらいの熱で二十五分ぐらい蒸すが、その加減は貝にもよる。ちなみにあわびは蒸せば蒸すほどやわらかくなる。だがやわらかくなるにしたがって味が抜けるものであるから、なんでもやわらかくすればいいと思うのは間違いである。 蒸し...
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