「差し入れ」を含む用例
・北大路魯山人 筆にも口にもつくす (青空文庫)
別荘に、毎日差し入れがくる。弁当がとどけられるのだな。日々いろいろのひとから、差し入れ弁当がとどくのだよ。友人からとどくもの、知人からとどくもの、そのひとが世話してやったひとからとどくもの、また、その...
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・坂口安吾 “能筆ジム” (青空文庫)
男のタックルはそれより早く、とう/\ニンゲルをその場にねじ伏せてしまった。 その後“能筆ジム”は十五年の刑に服したが、その見事な芸術作品のためであろう、人々は彼に対して同情的な温い心を持ったということである。だが、差し入れ...
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・小酒井不木 肉腫 (青空文庫)
ることはたしかに危険である。危険であると知りながらも、私は彼の言葉に従わざるを得なかった。で、私は、 右肩 ( うけん ) から左の 腋下 ( わきした ) にかけて、胸部一面に繃帯をした軽い身体の背部に手を差し入れ、脳貧...
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・伊藤野枝 ある男の堕落 (青空文庫)
何の考えもなく怒りました。 振仮名を拾って大骨を折ってする彼の読書の辛さを思いやって、Gはある時、肩のこらぬ面白そうなものを、というので、講談に近い、「西郷隆盛」か何かを差し入れたことがありました。彼は...
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て見るがいい。そっとだぞ。そっとだぞ」 赤土焼屋 ( テラコッシェ ) は床のなかへ手を差し入れた。 「象の卵?……おっと、触った、触った。…… 南無三 ( モン・ジュウ ) 、こりゃどうじゃ、もう 孵 ( かえ...
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・坂口安吾 霓博士の廃頽 (青空文庫)
ばかり此の一日を清らかに用意されたことであらうか!……」 彼は出鱈目な言葉を 敬々 ( うやうや ) しく呟き終ると、やにわに彼の心臓へ手を差し入れて魂を掴み出さうとするのである。すると——魂がなくなつてゐる! 彼は慌てて 胃嚢 ( いぶくろ ) を探...
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・新しき夫の愛 (青空文庫)
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・郵便法施行規則 (e-Gov)
物の差入口の構造が郵便物を容易に抜き取ることができないようなものであること。 三 前二号に掲げるもののほか、構造が差し入れられた郵便物を安全に保護することができるものであること。 四 郵便差出箱の見やすい所に「郵便」の文字又は郵便差出箱であることを示す表示、郵便...
law.e-gov.go.jp/htmldata/H15/H15F11001000005.html
・井上良夫 J・D・カーの密室犯罪の研究 (青空文庫)
から射出されたりなどする。 溶解性の兇器には尚おこの外、 岩塩で作られた弾丸、 血液を凍らして作った凍血弾丸、 なども出て来る。 室外にいた者の手で室内で行われる犯罪方法には、この外、 ——薄手の長剣を差し入れ...
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・郵便法 (e-Gov)
郵便物の保管を開始した日から一年以内にその交付を請求する者がないときは、会社に帰属する。 第四十二条 (誤配達郵便物の処理) 郵便物の誤配達を受けた者は、その郵便物にその旨を表示して郵便差出箱に差し入れ、又はその旨を会社に通知しなければならない。 ○2 前項...
law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO165.html
・岡本綺堂 中国怪奇小説集 録異記 (青空文庫)
親族らはそれを聞いて 懼 ( おそ ) れた。上聞に達する上は必ず公然の処刑を受けるに相違ない。そうなっては一族全体の恥辱であるというので、差し入れの食物のうちにかの 魚の生き 鱠 ( なます ) を入れて送った。呉が...
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・坂口安吾 閑山 (青空文庫)
丹田に力を籠めて、まづ大喝一番これに応じた。 と、雲水の僧は、やをらかたへの囲炉裏の上へ半身をかがめた。左手に右の衣袖を収めて、 紅蓮 ( ぐれん ) をふく火中深くその逞しい片腕を差し入れた。さうして、大い...
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・岡本綺堂 中国怪奇小説集 異聞総録・其他 (青空文庫)
て、ひと晩廻り廻っているうちに、うまく取り出して来ればいいのです」 獄卒はその通りにやってみると、果たして金を見いだしたので、大喜びで帰って来て、あくる朝はひそかに酒と肉とを獄内へ差し入れてやった。それ...
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ーの向こう側の場末で講義をしなければならなかったのである。八時ごろに、手紙を届けに来る門番の男が呼鈴を鳴らした。いつもならその男は、 強 ( し ) いて起こさないで 扉 ( とびら ) の下へ手紙を差し入れてゆくのだった。がそ...
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・海野十三 白蛇の死 (青空文庫)
るようにぐっと胸へ手を差し入れた。直ぐにむっちりと弾力のある乳房が手に触れたが、その胸にはもう、彼を散々悩ましたあの 灼 ( や ) けつくような熱は無く、わずかに冷めて行くほの 温味 ( あた...
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・海野十三 鬼仏洞事件 (青空文庫)
なこともあろうかと、かねてホテルのボーイに手を廻して買っておいた紹介者つきの入場券を、改札口と書いてある 蜜蜂 ( みつばち ) の 巣箱 ( すばこ ) の出入口のような穴へ差し入れた。 すると、入場券は、ひと...
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・菊池寛 船医の立場 (青空文庫)
( こっぱ ) を拾って来てくれた。が、一間も隔っている檻へ、いかにして差し入れようかと考えていると、老人の牢番が、それを受けついで渡してくれた。 かの青年は、鉛筆を受け取ると、それを不思議そうに一 瞥...
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・久生十蘭 顎十郎捕物帳 捨公方 (青空文庫)
吐かせてやるか」 吸殻を叩いて煙草入れを袂へ落すと、やっこらさと起ちあがり、まるでごんどう鯨でも扱うように襟を掴んでズルズルと 磧 ( かわら ) へ引きあげる。衿をおしあけて胸のほうへ手を差し入れ、 「おう、まだ 温...
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・久生十蘭 キャラコさん 新しき出発 (青空文庫)
の細長いヴェニス窓が向うから押されて、馬がヌーッと長い顔を差し入れた……要するに、この広い大きな客間には、この十一ヵ月の間にキャラコさんが新しく懇意になった二十人あまりのひとたちと一匹の馬、……約一年ほどの間に、キャラコさんの 周囲...
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・饗庭篁村 良夜 (青空文庫)
て逃げ去りしなりというに、東京という所の 凄 ( すさま ) じさ、白昼といい人家稠密といい、人々見合う中にて人の物を掠め去らんとする者あり。肌へ着けたりとて油断ならずと懐中へ手を差し入れて彼の胴巻を探るに、悲し...
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・国枝史郎 犬神娘 (青空文庫)
けながら。 三 その次に起こった出来事といえば、ご上人様が手を引かれたことと、それについて女が半身を泳がせ、駕籠の扉へもたれかかり、扉の間から顔を差し入れ、ご上人様のお顔を見たらしいことと、その...
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・坂口安吾 黒谷村 (青空文庫)
がたと鳴る重い戸棚をやうやくに開けて、ぼやけた 雪洞 ( ぼんぼり ) をふと差し入れて見たところが、棚の片隅にぴつたりと身を寄せて、まるまるとした茹蛸は大変まぢめな顔をして自分の足をもぐもぐ喰べてゐる最中であつた。蛸は...
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・紫式部 與謝野晶子訳 源氏物語 宿り木 (青空文庫)
がまた美しい色に見られるために、御簾の中へ静かにそれを差し入れて、 よそへてぞ見るべかりける白露の契りかおきし朝顔の花 と言った。わざとらしくてこの人が携えて来たのでもないのに、よく露も落とさずにもたらされたものであると思って、中の...
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・紫式部 與謝野晶子訳 源氏物語 夢の浮橋 (青空文庫)
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・小酒井不木 白痴の知恵 (青空文庫)
日に限ってしまっておりましたので、不審に思って、裏の方へまわって見ますと、裏口の戸があいていたので、暗い中をのぞきこむように頭を差し入れますと、 魚籠 ( びく ) のにおいを嗅ぎつけたと見えて、留吉が中から走りだしてきました。 留吉...
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・渡辺温 嘘 (青空文庫)
りお金を持っておいで——」 井深君は、ほっとした気持で、直ぐ外套と上衣の釦を外してふところに手を差し入れた。すると娘はあわただしくそれを押え止めて、 「嫌よ、嫌よ。お金なんか!……あたし、つまんないわ。」と殆...
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・中里介山 大菩薩峠 鈴鹿山の巻 (青空文庫)
助は無意識に歌い返してみました。 「ここにいて笛を聞くのは風流でござんすが、この寒空に外を流して歩くお人は、さぞつらいことでしょう」 お浜も、炬燵に、つめたくなった手を差し入れて、 「それも若い者ならばともかくも、今の 虚無僧 ( こむ...
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・中里介山 大菩薩峠 年魚市の巻 (青空文庫)
むろにそれに 一瞥 ( いちべつ ) をくれて、 「すれましたかな」 「すれました」 道庵先生は、ちょっと中指を、擂鉢の中へ差し入れてみました。 汚ないことをする、味噌がすれたか、すれないか、それ...
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・夢野久作 冗談に殺す (青空文庫)
してそんな器械となって月給を取るべく彼等は余りに忙し過ぎるのだから……。 だから私はこの一文を彼等の参考に供しようなぞ思って書くのではない。あの記事を精読してくれて、私の自白心理に就いて疑問を起してくれた少数の頭のいい読者と、わざわざ私のために係官の許可を得て、この紙と鉛筆とを差し入れ...
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・豊島与志雄 悲しい誤解 (青空文庫)
胸に顔を埋めて、涙を流した。彼女は私の上にかぶさるようにして、じっとしている。その胸の動悸が聞え、呼吸の熱さが感ぜられる。だが私自身は動悸も消えてゆき、呼吸も消えてゆくようで、ただ涙だけが熱いのだ。私は彼女の袖口から手を差し入れ...
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