「山桜」を含む用例
・杉田久女 桜花を詠める句 (古今女流俳句の比較) (青空文庫)
にたたえているであろうか? 名高い秋色桜の事をおもいうかべつつ、私は興味をもって、古今の俳書から少しばかり花の句をあさって見た。 山桜散るや小川の水車 智月 かち渡る流早しや山桜 かな女 あふ坂や花の梢の車道 智月 これを見てあれへはゆかん山桜...
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・上村松園 北穂天狗の思い出 (青空文庫)
ゆっくり落葉松や白樺の林の間をぬって進む。思いなしかわざと意地悪く道の端を歩くかのように、足どりにつれてグラリと揺られる私の身体は、何時も熊笹の生い上った深い山の傾斜の上につき出されているのでヒヤヒヤさせられた。ここかしこに山桜...
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・高島異誌 (青空文庫)
して巨財を贈わった。本条純八は、是迄の貧しい生活を捨てて、栄誉栄華に日を送る事を、何より先に心掛けた。 この物語の原本たる「異譚深山桜」には、其時の事を次のように、美しい文章で書いてある。 「(前略)……彼の...
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・泉鏡花 凱旋祭 (青空文庫)
金を以て建られ候。あたかも記念碑の正面にむかひあひたるが見え候。またその 傍 ( かたわら ) に、これこそ 見物 ( みもの ) に候へ。ここに 三抱 ( みかかえ ) に余る山桜の遠山桜とて有名なるがござ候。その...
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・楠山正雄 八幡太郎 (青空文庫)
してこんなに 通 ( とお ) り 道 ( みち ) もふさがるほど、 山桜 ( やまざくら ) の 花 ( はな ) がたくさん 散 ( ち ) りかかるのであろう。」といって、 桜 ( さくら ) の 散...
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・高村光太郎 山の春 (青空文庫)
中でめいめい一人で意匠をこらしているのかと思うとおかしい。ヤマナシの白、コブシの白、ウグイスカグラの白、その白がみなちがう。ウツギの変種か、ジクナシという淡紅色の花がいちめんに野にさき、ツツジもそろそろ芽ぐみ、やがて山桜が山にあからむ。山桜...
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・上村松園 女の話・花の話 (青空文庫)
の人の息と風塵に染んだ花とは違っておりまして、ほんの山桜の 清々 ( すがすが ) しい美しさは、眼にも心にもしむばかりの感じでした。 ○ この社地の隣りが花の寺です。少し上り気味の坂にかかると、両側の松や雑木の間から、枝を...
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・佐左木俊郎 仮装観桜会 (青空文庫)
氏はその時初めて、自然律を否定している自分に気がついた。 ちょうどその時、前田氏の広い庭園の一隅で五、六本の山桜が開きかけていた。 「よし!」 彼はその窓から、開きかけている山桜を眺めながら叫んだ。そして、彼は...
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・宮本百合子 雨と子供 (青空文庫)
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・小島烏水 亡びゆく森 (青空文庫)
の壁一重を隔てゝ、内には寺院があり、墳墓があり、孤児院と救護所があり、赤い旗を立てた、山桜の美しく咲く 稲荷 ( いなり ) がある、外には工場があつて、煙突から煙を吐き、自動車が臭い 瓦斯 ( ガス ) を放...
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・淡島寒月 亡び行く江戸趣味 (青空文庫)
た花火という字が茫然と 浮出 ( うきだ ) している情景は、子供心に忘れられない記憶の一つで、暗いものの標語に花火屋の 行燈 ( あんどん ) というが、全くその通りである。当時は花火の種類も 僅 ( わず ) かで、大山桜...
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・野口雨情 枯草 (青空文庫)
て別れた 事もあろ 踏青 霞の幕はたなびきて 春は土佐絵の山桜 君よ青きを踏み玉へ いざ野に出でて踏み玉へ 春のよき日は 麗 ( うららか ) に こがねの雲の日は燃ゑて 野にも山にも 流 ( ながれ ) にも...
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・鉄道唱歌 (Wikisource)
の鈴の音絶えて 汽笛は響く木曾の谷 甲信二軍のつわものが 雄叫びの声治まりて 屍さらせし峠路に 咲くや鳥居の山桜 薮原駅の名物は 今もお六の玉くしげ あけなば云わで山吹の 古城は花の名のみなり 旭将軍義仲の 育ち...
ja.wikisource.org/wiki/鉄道唱歌
・夏目漱石 草枕 (青空文庫)
( そび ) えている。杉か 檜 ( ひのき ) か分からないが 根元 ( ねもと ) から 頂 ( いただ ) きまでことごとく 蒼黒 ( あおぐろ ) い中に、山桜が薄赤くだんだらに 棚引 ( たな...
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・太宰治 人間失格 (青空文庫)
がつけ込まれる誘因の一つになったような気もするのです。 つまり、自分は、女性にとって、恋の秘密を守れる男であったというわけなのでした。 [#改頁] 第二の手記 海の、波打際、といってもいいくらいに海にちかい岸辺に、真黒い樹肌の山桜の、かな...
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・花のいろ/\ (青空文庫)
無き小川のほとりなる農家の背戸の方に一本(ひともと)二本(ふたもと)一重なるが咲ける、其蔭に洗はれたる鍋釜の、うつぶせにして日に干されたるなんど、長閑なる春のさま、この花のあたりより溢れ出づる心地す。 山桜桃 にはうめは、いと...
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・小島烏水 槍ヶ岳第三回登山 (青空文庫)
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・寺田寅彦 箱根熱海バス紀行 (青空文庫)
りからはぽつぽつ桜が見え出した。山桜もあるが、東京辺のとは少し違った種類の桜もあるらしい。関東地震や北伊豆地震のときに崩れ損じたらしい 創痕 ( きずあと ) が到る処の山腹に今でもまだ生ま生ましく残っていて何となく痛々しい。 宮...
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・岡本かの子 東海道五十三次 (青空文庫)
うしゃ ) とした庭があって、寺と茶室と 折衷 ( せっちゅう ) したような家の入口に さびた 聯 ( れん ) がかかっている。聯の句は 幾若葉はやし初の園の竹 山桜思ふ色添ふ 霞 ( かすみ ) かな 主人...
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・岡本綺堂 鼠 (青空文庫)
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・岡本綺堂 半七捕物帳 青山の仇討 (青空文庫)
は更に話し出した。 「あの佐倉宗吾の芝居は三代目瀬川 如皐 ( じょこう ) の作で、嘉永四年、 猿若町 ( さるわかまち ) の中村座の八月興行で、 外題 ( げだい ) は『 東山桜荘子 ( ひが...
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・菊池寛 仇討三態 (青空文庫)
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・菊池寛 恩讐の彼方に (青空文庫)
や越中からの伊勢参宮の客が街道に続いた。その中には、京から大坂へと、遊山の旅を延すのが多かった。市九郎は、彼らの二、三人をたおして、その年の生活費を得たいと思っていた。木曾街道にも、杉や檜に交って咲いた山桜が散り始める夕暮のことであった。市九...
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・宮本百合子 一九二七年春より (青空文庫)
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・久生十蘭 顎十郎捕物帳 日高川 (青空文庫)
たりしているところへ、襖のそとから、ごめん、と挨拶して入って来たのは、多摩新田金井村の名主、川崎又右衛門。 大和の吉野山から 白山桜 ( しろやまざくら ) をはじめてここへ移植した平右衛門の曽孫で、界隈きっての旧家。ひょ...
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・国枝史郎 猿ヶ京片耳伝説 (青空文庫)
き ) をあげている 谿水 ( たにみず ) を、 幽 ( かす ) かな虹で飾っていた。散り初めた山桜が、時々渡る微風に連れて、駕籠の上へも人の肩へも降って来た。 「やむを得ない」 と武士は云った。 「舅殿...
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・小島烏水 谷より峰へ峰より谷へ (青空文庫)
のような岩壁を天外にうねらせて、胸部の深い裂け目から、岩石の大腸を露出しているのが、すごくもあるが、この両方の大岳には、五、六月頃になると、山桜や 躑躅 ( つつじ ) が、一度に咲いて紅白 綯 ( な ) い 交 ( ま ) ぜの...
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・紫式部 與謝野晶子訳 源氏物語 椎が本 (青空文庫)
えきれずに、美しい桜の枝をお折らせになって、お供に来ていた殿上の侍童のきれいな少年をお使いにされお手紙をお送りになった。 山桜にほふあたりに尋ね来て同じ 挿頭 ( かざし ) を折りてけるかな 野を 睦...
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・種田山頭火 道中記 (青空文庫)
伐りひらき新らしい仕事が始まる 四月三日 曇、時々降る、帰庵。 出来るだけ早々出立、急がず休まずで歩く。 春が駈足でやつて来たので、至るところ桜がちらりほらり咲き出してゐる、山桜は散つてしまつて若葉のかゞやかしいところもある、田舎...
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・種田山頭火 旅日記 昭和十四年 (青空文庫)
は預けて置いて、女学校に若水君を訪ねる、初対面だが初対面らしくもなく。 伯先桜 、天然記念物、樹齢二百年位、堂々たる大木。 駒ヶ岳 の偉容(東駒、西駒、南駒)。 女学校々庭には、桜(山桜)、山吹...
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