「小判」を含む用例
・薄田泣菫 青磁の皿 (青空文庫)
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・林不忘 早耳三次捕物聞書 浮世芝居女看板 (青空文庫)
右衛門が怪訝な顔をしているところへ、源七は小僧の持って来たものをうしろ手に受け取って、 きらり と親父の前へ投げ出した。ちゃりんと音のするのを見ると、思いがけなく、眼を射るような吹きたての小判だった。 「すばらしい物じゃないか。どっ...
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・太宰治 新釈諸国噺 (青空文庫)
がらも、こいつ 洒落 ( しゃれ ) た男で、「親戚にひとりくらい、そのような 馬鹿 ( ばか ) がいるのも、浮世の味。」と笑って言って、小判十枚を紙に包み、その 上書 ( うわがき ) に「貧病...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 夜叉神堂 (青空文庫)
文の銭が要るだろうなぞと、余計な算当をしながら見とれているのもある。 もちろん銭ばかりでは全体が黒ずんでしまって、兜の色の取り合わせが悪いので、前立てや吹き返しには金銀の金物をまぜてありました。金物と云ってもやはり本物で、金は慶長小判...
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・京へ上った退屈男 (青空文庫)
ふりふり素町人の御機嫌を取り結んでいるゆえ、珍しゅう思うて尋ねるのじゃ。あの成上がり者はどこの虫けらじゃ」 「ヘゲタレ! ぬかしたな! お歴々だろうと二本差だろうと、小判に頭が上らなきゃ仕方がねえんだ。引込んでろ引込んでろッ。お道...
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・久生十蘭 顎十郎捕物帳 紙凧 (青空文庫)
う金座から届いた二十万両のうち小口の千両箱を二つ三つ持ちださせて、お 役儀 ( やくぎ ) までに改めて見ると、小判どころか 錆釘 ( さびくぎ ) や石ころがギッシリとつまっている。……これは、と驚いて、急に下役を呼びあつめ、きのう届いた二十万両、片ッ...
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・国枝史郎 猿ヶ京片耳伝説 (青空文庫)
いた時のことだといいますが、板橋宿外れの葉茶屋へ寄って、昼食をしたためたそうで。すると 側 ( そば ) に、二十一、二ぐらいの仇めいた道中姿の女がいて、これも飯を食べていたそうで。いざお勘定となると、百文の勘定に、何んと女は小判...
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・佐々木味津三 右門捕物帖 死人ぶろ (青空文庫)
じめ、女房がいのちよりたいせつにしてしまっておったその七百両の小判がほしゅうて殺したものに相違ないわい」 「なるほど、後妻でまま子でござったか。道理でのう。それならば、娘のような乳首をしているはずじゃ。しか...
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・国枝史郎 三甚内 (青空文庫)
士もそれを聞くと軽い笑いを響かせたが、 「いや見られたとあるからは、仲間の作法捨てては置けまい」 云い云い懐中へ手を入れると、しばらく数を読んでいたが、ひょいと抜き出した左手には、十枚の小判が握られていた。 「 怨恋 ( うらみこい ) のな...
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・高村光太郎 小刀の味 (青空文庫)
丸刀である性質上、そのあついのが又甚だ好適なのであった。 為事場の板の間に 座蒲団 ( ざぶとん ) を敷き、前に研ぎ板を、向うに 研水桶 ( とみずおけ ) (小判桶)を置き、さて静かに 胡坐 ( あぐら ) をか...
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・佐藤垢石 木の葉山女魚 (青空文庫)
の鱗の底に紫色の光沢を浮かべて活発に泳ぎ回っている。体側に並んだ小判型の斑点は、その麗谷に一層の美を添えているかのように見えるのである。大きな口の上にチョコンとついた丸い眼。いかめしくもあるが、おどけた風でもある。この...
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・花咲かじじい (青空文庫)
れてみますと、かちりと音がして、穴のそこできらきら光るものがありました。ずんずんほって行くと、小判(こばん)がたくさん、出てきました。おじいさんはびっくりして、大きな声でおばあさんをよびたてて、えんやら、えん...
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・久生十蘭 顎十郎捕物帳 初春狸合戦 (青空文庫)
々々しいな?」 「だって、そうじゃありませんか。小判と見せて、実は木の葉。一文にもならないのに、豊島くんだりまで狸をかついで行くテはないでしょう」 とど助、大きくうなずいて、 「いや、これは大しくじり。いか...
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この人がオリョールに出てくると、町の床屋の面々を呼びあつめて、こう申し渡したものです、—— 「もしこのわしを、兄者びとカミョンスキイ伯爵同様の男ぶりに仕上げてくれる者があったら、その者には小判二枚をとらせよう。万が...
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・あらくれ (青空文庫)
はいつも荒れ馬のように暴れて、小(こ)ッぴどく男の手顔を引かくか、さもなければ人前でそれを素破(すっぱ)ぬいて辱(はじ)をかかせるかして、自ら悦(よろこ)ばなければ止まなかった。 お島は今でもその頃のことを善く覚えているが、彼女...
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うお世話になりました」と手を合せておがみ夜ぎりの中に出てゆくあとで娘が云うには「一寸一寸、今の坊さんはネ、風呂敷包の中に小判を沢山皮の袋に入れたのをもって居らっしゃるのを見つけたんですよ、だから、御つ...
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・天主閣の音 (青空文庫)
八尺五寸あった。木と鉛と銅と黄金と、四重張りの怪物で、製作に要した大判の額、一千九百四十枚、こいつを小判に直す時は、一万七千九百余両、ところで此金を現価に直すと、さあ一体どの位になろう? 鳥渡見当もつきかねる。名に負う慶長小判...
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・淡島寒月 江戸の玩具 (青空文庫)
せん ) ありしよりその名ありとなん。 この狸の形せる物は、玩具といはんより 巳 ( み ) の小判、 蘇民将来 ( そみんしょうらい ) の類にて神守りの一つなりと思へり。 (大正十四年五月『鳩笛』第三...
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・貨幣條例 (Wikisource)
往古ヨリ他邦貿易ノ事少ナク貨幣之制度イマタ精密ナラス其品類各種ニシテ其價位モ亦一定セス今其概略ヲ舉ムニハ慶長金アリ享保金アリ文字金アリ大小判金アリ一分金アリ貳分金アリ貳朱金アリ一分銀アリ一朱銀アリ當百錢ア...
ja.wikisource.org/wiki/貨幣條例
・宮沢賢治 とっこべとら子 (青空文庫)
ごろりとこっちのものと、六平はひとりで考えて、それからほくほくするのを無理にかくして申しました。 「へい。へい。よろしゅうござります。御意の通り一応お改めいたしますでござります」 蓋を開くと中に小判が一ぱいつまり、月に...
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・高村光雲 幕末維新懐古談 彫刻修行のはなし (青空文庫)
うるし ) 、朱 うるみ 、ベニガラ うるみ 、金 白檀 ( びゃくだん ) 塗り、 梨子地 ( なしじ ) 塗りなど。梨子地には、 焼金 ( やききん ) 、 小判 ( こばん ) 、銀、 錫 ( すず ) 、鉛...
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・田中貢太郎 山姑の怪 (青空文庫)
親の残してくれた金三十両持っております、それを 商 ( あきない ) の 資本 ( もとで ) にお使いくださいまし」 懐へ手を入れて財布を出してその口を開けた。中には小判が光っていた。女はそれを甚九郎の前に置いた。三十...
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・牧野信一 断唱 (青空文庫)
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・旗本退屈男 第六話 身延に現れた退屈男 (青空文庫)
束のどじょうの方はどうなるんですかね」 「一両遣わそうぞ。もう用はない、どじょうになろうと鰻になろうと勝手にせい」 まことにもう用はない。ひとときの退屈払いには又とない怪しき女の姿が分ったとすれば、見失ってはならないのです。吹替小判...
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・江見水蔭 悪因縁の怨 (青空文庫)
( せじ ) が好い。 「や、お嬶さん、今日は一人で来たけれど、お茶代はズッと張込むよ。小判一枚、投げ出すよ」 「へへへへ、どうか沢山お置き下さいまし」 「いや、冗談じゃア無い、真剣なんだ。その代り 悉皆...
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・佐々木味津三 老中の眼鏡 (青空文庫)
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・佐々木味津三 右門捕物帖 京人形大尽 (青空文庫)
そく藤阿弥のところでお言いつけどおりの品を求めてまいりましたら、それまではたしかにご正気でござりましたが、どうしたことやら、人形をご覧になると、急に気が変になりましてな、ちょうど今晩でまる三日、あんなふうに小判の山を目の前にお積みなさいましておいて、日に...
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・正岡容 初代桂春団治研究 (青空文庫)
に泥棒はええ商売やとおもひなはるやろなあと煽情の言を弄するところがある。「刀屋丁稚」では小僧が刀の銘を医者のところへ訊ねて行き、サツクを風船玉とまちがへて膨らがしたり、「恵美須小判」では額へ小判が貼付いてしまつた男が病院へ診てもらひに行き、ベツドの上へ横になるとき、枕二...
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・淡島寒月 江戸か東京か (青空文庫)
突けそれ突け」というのは、その棒で突けというのです。乱暴なものだ。また最も流行ったのは油壺に胡麻油か何かを入れて、中に大判小判を沈ましてあって、いくばくか金を出して 塗箸 ( ぬりばし ) で大判小判...
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・岡本かの子 秋の七草に添へて (青空文庫)
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