「始まらない」を含む用例
・岡本かの子 巴里のむす子へ (青空文庫)
さら ) このことを 喜憂 ( きゆう ) しても始まらない。本能的なものが運命をそう招いたと思うより 仕方 ( しかた ) がない。だが、すでにこの道に入った以上、 左顧右眄 ( さこうべん ) すべきではない...
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・野上豐一郎 大戰脱出記 (青空文庫)
マではさう見てゐたのだらう。…… しかし、今日では形勢がすでに大旋囘をしてしまつた。戰爭になるか否かは英佛側の出方一つに懸かつてるやうな氣がする。明日にも戰爭が始まらないとも限らない。しかし、容易には始まらないだらうといふ氣もした。英國...
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・渡辺温 十年後の映画界 (青空文庫)
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・伊丹万作 思い ——情報局の映画新体制案について—— (青空文庫)
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・芥川龍之介 金春会の「隅田川」 (青空文庫)
間金太郎氏の「隅田川」を見に出かけたのである。 僕の 桟敷 ( さじき ) へ通つたのは「 花筐 ( はながたみ ) 」か何かの済んだ後、「隅田川」の始まらない前のことである。僕は如何なる芝居を見ても、土間桟敷に満ちた看客よりも面白い芝居に出会つたことはない...
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・写生文 (青空文庫)
しまりがない。漠然(ばくぜん)として捕捉(ほそく)すべき筋が貫いておらん。しかし彼らから云うとこうである。筋とは何だ。世の中は筋のないものだ。筋のないもののうちに筋を立てて見たって始まらないじゃない...
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・華々しき一族 (青空文庫)
出発点を定(き)めといて、二人が一緒に走り出すものじゃァないだろう。何方かが先に走り出すさ。その方が負だろう。威張ってみたって始まらないよ。 未納 心配して呉(く)れないだっていいの。妾、別に、どう...
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・風に乗って来るコロポックル (青空文庫)
ような人間の顔ばかり見て、同じような道楽をして見たところで始まらない。 処が変れば、また違った面白い目にも会うだろう。 彼の行こうとする第一の動機はただこれ一つなのである。けれども、彼の心持は、単純にそれだけのことを遂行したのでは満足出来ない...
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・牧野信一 或る五月の朝の話 (青空文庫)
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・宮本百合子 対話 (青空文庫)
で愉快に闊歩するのに出喰わすと、さっと、高慢な頬を蒼ざめさせたじゃあないか。 ミーダ それも昔の物語、では始まらない。——斯う宇宙一体が溌溂としないのは、俺が思うに、天帝の故だ。どうも老耄しかけて居る。——そうは思わないか。眠け...
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・岸田國士 屋上庭園 (青空文庫)
食ふことが仕事だよ。それ以外に何もないよ。 三輪 でも、何か書いてることは書いてるんだらう。 並木 もう止めたよ。誰も読んでくれないことがわかつてゐるのに、こつこつ下らないことを書いたつて始まらないぢやない...
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・三島霜川 水郷 (青空文庫)
は 何時 ( いつ ) か 獨 ( ひとり ) になツて 了 ( しま ) ツて闇の中に取殘されてゐたのであツた。 「おや、また深入して了ツた。」 と、 はツ と思ツて驚いたツて始まらない。また...
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・正岡子規 墓 (青空文庫)
からツて死者に対する礼を欠くといふ訳は無い。華族が一人死ぬると長屋の十軒も建つ程の地面を塞げて、甚だけしからん、といつて独り議論したツて始まらないや。ドレ一寐入しようか。……アヽ淋しい/\。此頃...
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・三島霜川 青い顏 (青空文庫)
( すき ) な讀書にも 飽 ( あ ) いて 了 ( しま ) ツた。と 謂 ( い ) ツて 泥濘 ( ぬかるみ ) の中を ぶらつ いても始まらない。で 此 ( か ) うして 何 ( な ) んと...
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・野上豊一郎 ヴェルダン (青空文庫)
く思わせるようなものがある。私たちがヴェルダンに行ったのは咋年(一九三九年)の初夏、まだ今度の大戦の始まらないうちではあったけれども、その時でさえすでに現代から懸け離れた一種の 古戦場 でも弔うような気持があった。ところが、それ...
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・林芙美子 文学的自叙伝 (青空文庫)
なった火のぱっと燃えること、空気のない墓場に生きている風! 死とは何か? 不滅な太陽の沈むこと、眠らない月のねむること、始まらない物語りの 終局 ( おわり ) !」このような詩に、私は少女の頃、ああ...
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・横光利一 花園の思想 (青空文庫)
が生きているなんていうことからして、下らないよ。こんなにぶらぶらして、生きていたって、始まらないじゃないか。お前も、もう死ぬがいい、うむ?」 「うむ、」と妻は頷いた。 「俺だって、もう直ぐ死ぬんさ。こんな所に、ぐずぐず生きてなんか、いたかない...
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・宮本百合子 栄蔵の死 (青空文庫)
ものには苦労させるのが薬だと云ってさほどにも思って居なかったし、又、今となってどう云ったところで、始まらないともあきらめて居た。 娘があんまり 利口 ( りこう ) でもないしするから、片方の口は信じられないと、女の子によほど心を傾けて居ない栄蔵は、やき...
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・野上豊一郎 シェイクスピアの郷里 (青空文庫)
は家庭でも学校の教室でもなく、世間で鍛え上げたのだった。すべての人がシェイクスピアの真似をしたところで始まらないけれども、そのことは今日も考えて見なければならない問題である。 そんなことを話し合いながら、私た...
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・娯楽論 (青空文庫)
一体幸福を本当に否定する気になる者があろうか。それは丁度、社会運動をする者は誰だって人間の精神的自由を理想目的としていないものはないのと変らない。ただ困るのは、そういう理想目的を単に肯定[#「肯定」に傍点]しただけでは何物も始まらない...
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・渡辺温 象牙の牌 (青空文庫)
もうすっかり諦めてしまいましたよ。こいつァ、今更どう悪あがきしたところで始まらない——それで僕は、もとより極く少額ではあるが、たった一人身の僕が 有 ( も ) っている財産——て程のものじゃない、身のまわりの物全部を、アメ...
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・岡本綺堂 近松半二の死 (青空文庫)
か。それを思へば、出雲は好いときに死んだ。松洛は長生きをして「妹脊山」をかく頃までは私の後見をしてくれたが、それも既うこの世にはゐない。いや、そんな 愚癡 ( ぐち ) を云つても始まらない。自分ひとりの力でも歌舞伎の奴等を蹴散らして再びあやつりの全盛時代にひき戻さなければならない...
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・林不忘 安重根 ——十四の場面—— (青空文庫)
して外国に出て不自由をしながら、国事だとか言ってみたって始まらないからねえ。同じ苦労するなら、女房や子供を呼んで、すこしでもうまい飯を食わせるように苦労してみる気になったよ——。(笑う) 間が続く、禹徳淳は沈思している。急に...
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・久生十蘭 顎十郎捕物帳 初春狸合戦 (青空文庫)
ことになりました。愚痴を言ったって始まらない、こんな日はケチがついているんだから、きょうは 諦 ( あきら ) めて、このまま戻ることにしましょう」 とど助は、むむ、と腕を組んだ。 「いよいよいけないとなれば、わし...
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・田畑修一郎 石ころ路 (青空文庫)
群は向うの暗がりへ行ったり、また僕たちの背後にそっと近よったりした。 「タイメイ」さんは、まだ始まらないから少しそこいらを歩いてこようと言うので、部落の先きの方へ出かけた。僕はどこをどう歩いているのか少しもわからない。ただ...
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・狩野亨吉 安藤昌益 (青空文庫)
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・厨房日記 (青空文庫)
いよいよその日になってシルクハット、モーニングの市長を初め、紳士淑女が陸続と盛装で会場へ詰めかけて来た。しかし、いつまでたっても会は一向に始まらない。そこで皆はぶつぶつ云い出した。夜はそのままいたずらに更(ふ)けていくばかりだ。とう...
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・紫式部 與謝野晶子訳 源氏物語 竹河 (青空文庫)
いよこの人をほかへやることが苦しく少将に思われた。若い女房たちの打ち解けた姿なども夕明りに皆美しく見えた。碁は右が勝った。 「 高麗 ( こま ) の 乱声 ( らんじょう ) (競馬の時に右が勝てば奏される楽)がなぜ始まらないの」 と得...
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・夏目漱石 二百十日 (青空文庫)
に至って、つい唄になってしまったようだ」 「屋根にかぼちゃが 生 ( な ) るようだから、豆腐屋が馬車なんかへ乗るんだ。不都合千万だよ」 「また 慷慨 ( こうがい ) か、こんな山の中へ来て慷慨したって始まらない...
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・横光利一:春は馬車に乗って (青空文庫)
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用例の品詞分類
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