「夜逃げ」を含む用例
・佐藤垢石 みやこ鳥 (青空文庫)
流れに近い八幡の町までたどり着いたのは、 [#「、」は底本では「,」] 前の日のひる頃であった。 『夜逃げ』を決心した時、日本地図を広げて志す国を、ここかしこと捜した。そして、地図の上でみると、どこよりも交通不便な土佐の国を品定めした。夜の...
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・坂口安吾 曾我の暴れん坊 (青空文庫)
とて五郎を一人放っとくのも不安だ。それに結婚は仇討にもグアイがわるい。そこで五郎に耳うちして、 「オイ、今夜、夜逃げしよう」 「またかい。うまい物をタラフクたべさせてくれるのに、夜逃げはしたくないね」 「実はこれこれの事情だ」 「フー...
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・坂口安吾 いづこへ (青空文庫)
て生きてゐるだけといふやうな意識が何より我慢ができないので、貧乏するほど浪費する、一ヶ月の生活費を一日で使ひ果し、使ひきれないとわざ/\人に呉れてやり、それが私の二十九日の貧乏に対する一日の復讐だつた。 細く長く生きることは性来私のにくむところで、私は浪費のあげくに三日間ぐらゐ水を飲んで暮さねばならなかつたり下宿や食堂の借金の催促で夜逃げ...
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・夢野久作 塵 (青空文庫)
見えぬ魂か何ぞのように、ズルズルズルと音を立てながら麦打ち場から舞い上って、地続きの廃業した瓦焼場から、これも夜逃げをした紺屋の藍干場へかけて狂いまわり、又は、森の中に立ちあらわれて、見る人も聞く人もない淋しい、悲し...
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・わが町 (青空文庫)
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・坂口安吾 私は誰? (青空文庫)
三年間本当に屋根裏に住んでいたこともある)牧野信一自身が夜逃げに及んだり、一家そろって居候をしているというのに、その居候のところへ私が居候に行って、居候の居候というのは珍しい。けれども非常に居心持のよいものだ。そうだろう。先様...
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・宮原晃一郎 漁師の冒険 (青空文庫)
てゐるからにや一度は帰りたいものだ。」 「ぢや今夜逃げよう。」 「さうだ、巨人達が寝てから、こつそりと海岸へ逃げて行かう。まだ乗つて来た舟もあるから、あれで沖へ出てしまへば、それからさきは又どうにか考へをつけよう。」 二人...
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・坂口安吾 手紙雑談 (青空文庫)
私の蒼白な顔とギラギラ底光りのする眼付に怯えて、突然夜逃げをしてしまつた。怖るべき孤独のまぎらす 術 ( すべ ) を失つた私は彼の無情を憎んで、見つけ次第絞め殺してやらうといふ想念に苦しめられて弱つた。 これは余談であるが、さて...
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今日のお米がありません。夜逃げの旅費をほんの少し貸して下さい。』 『お金 ——』H——氏は金庫の蓋に手を置いたまま愁しげに首を振った。『一文もないのですよ。この金庫に入っているのは、みんな贋造紙幣です。いいえ、全く...
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・坂口安吾 オモチャ箱 (青空文庫)
はそれぞれ我が人生に対しては最も的確な予言者なのだから、彼が貧乏でなくなるなどとは自ら許しあたはぬ空想で、芸術はかゝる空想を許さない。彼の作中に於て彼は常に貧乏だ、転々引越し、夜逃げに及び、居候に及び、鬼涙村(キナダムラ)だの風祭村などゝいふところで、造り...
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・坂口安吾 二十一 (青空文庫)
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・岡本綺堂 牛 (青空文庫)
にもいられないような始末になる。男も詮議がきびしいので江戸にはいられない。そこで二人は相談して、ひとまず奥州路に身を隠すことになって、夜逃げ同様にここまで落ちて来ると、うしろから怪しい奴がつけて来る。それが捕り方らしいので、二人...
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・芽生 (青空文庫)
にして送らなければ壊(こわ)れて了うと言われた。この混雑の中で、幾度(いくたび)か町の人は私を引留めに来た。「夜逃げにでも逃げようかしらん」どうかすると私は家のものに向って、謔語(じょうだん)半分...
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・芥川龍之介 捨児 (青空文庫)
云う話を始めたそうです—— 「ちょうど今から五年以前、女の夫は 浅草田原町 ( あさくさたわらまち ) に米屋の店を開いていましたが、株に手を出したばっかりに、とうとう家産を 蕩尽 ( とうじん ) して、夜逃げ同様 横浜 ( よこ...
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・宮沢賢治 植物医師 郷土喜劇 (青空文庫)
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・坂口安吾 ヒンセザレバドンス (青空文庫)
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・自叙伝 (青空文庫)
じゅうに借金を残して、天秤棒一本持って夜逃げしたんだそうだ。が、あの通りの大富豪になり、ことには男爵になるに及んで、その郷里にこの製糸場と、そのすぐそばの諏訪神社の境内に自分の銅像を立てたのであった。 けれども、ここ...
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・甲賀三郎 真珠塔の秘密 (青空文庫)
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・宮本百合子 芭蕉について (青空文庫)
は旅に半年は家居して暮すという境遇の俳人、談林派の宗匠であった。町人に生まれ、折から興隆期にある町人文化の代表者として、西鶴は談林派の自在性、その芸術感想の日常性を懐疑なく駆使して、当時の世相万端、投機、分散、夜逃げ、金銭...
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・織田作之助 妖婦 (青空文庫)
年者だというので釈放され、父親の手に渡された。 そんな事があってみれば、両親ももう新銀町には居たたまれなかった。両親は夜逃げ同然に先祖代々の相模屋をたたんで、埼玉の田舎へ引っ込んでしまった。一つ...
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・右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法 (青空文庫)
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・岡本綺堂 半七捕物帳 少年少女の死 (青空文庫)
( すばや ) い奴で、山城屋の女房と女中が奉行所へ呼ばれたと聞くと、すぐに夜逃げをして、どこへ行ったか判らなくなったんです。そのうち例の 瓦解 ( がかい ) で、江戸も東京となってしまいましたから、詮議...
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・岡本綺堂 中国怪奇小説集 閲微草堂筆記(清) (青空文庫)
してそれが事実であったので、弟は面目を失って、妻を捨て、子を捨てて、どこへか夜逃げをしてしまった。その資産はとどこおりなく兄に引き渡された。 由来、滴血のことは遠い漢代から伝えられているが、経験...
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・岡本綺堂 怪獣 (青空文庫)
間も三時間も帰って来ないので、あいつ、極まりが悪いので夜逃げでもしたのじゃあないかと言っていると、夜が 更 ( ふ ) けてこっそり帰って来たそうです。そんなことが三晩ばかり続いて、その後は一度も外出せず、いよ...
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・岡本綺堂 心中浪華の春雨 (青空文庫)
せっているのをもどかしく思って、 堂島 ( どうじま ) の米あきないに濡れ手で粟の 大博奕 ( おおばくち ) を試みると、その目算は がらり と狂って、小さい身代の有りたけを投げ出してもまだ足りないような破滅に陥った。もう夜逃げ...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 春の雪解 (青空文庫)
んは兄貴と二人で暮していたんですが、その兄貴の寅松というのは 博奕 ( ばくち ) 打ちの道楽者でしてね。おきんのゆくえが知れなくなると、それから半月ばかり経って、これも何処へか夜逃げのように姿を隠してしまいました。なん...
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・嘉村礒多 崖の下 (青空文庫)
は慘めな貸間探しにほつつき歩かねばならなかつた。 二人は、近所の口さがない上さん達の眼を避けるため黎明前に起き出で、前の晩に 悉皆 ( すつかり ) 荷造りして置いた 見窄 ( みすぼ ) らしい持物を一臺の 俥 ( くるま ) に積み、夜逃げ...
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ランタンはこう叫びながら初めて席を立った。 「行っておしまいになりました。夜逃げをなさいました。蒸発をなさいました」とイワンは滑稽な 仏蘭西 ( フランス ) 語で答えた。「あの方の帽子も外套もございませんのです。私は...
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・佐々木味津三 右門捕物帖 妻恋坂の怪 (青空文庫)
か ) 。 「めでたさも中ぐらいなりおらが春」——というのが 俳諧寺一茶 ( はいかいじいっさ ) の句にありますが、中ぐらいでも、下の下の下々であっても、やりくり、七転八倒、夜逃げの名人であろうと、年が...
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用例の品詞分類
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