「厳冬」を含む用例
・佐藤垢石 寒鮒 (青空文庫)
でやってみて具合のいいのを使うものである。 寒鮒はどこでも釣れるというわけではない。昔から場所が定まっている。それは、厳冬になって川底の条件が永い間鮒が落ち込んで棲みつくのに適しているためであろうと思う。 東京...
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・佐藤垢石 巣離れの鮒 (青空文庫)
りに霜ぶくれの土を破って芝芽が小さな丸い頭を突き出すと魚も永い冬の蟄居から眼ざめるのである。鮒は晩秋水の深みに落ち込んで腐れ藻の下や泥底に集団をなして寒い一冬を越すのであるが、寒が明けて陽ざしが明るくなってくると、集団を解いて静かに動きはじめる。これを巣離れの鮒というのである。 鮒は厳冬...
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・宮本百合子 モスクワの姿 ——あちらのクリスマス—— (青空文庫)
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・島木赤彦 諏訪湖畔冬の生活 (青空文庫)
そろ筑波山あたりの高さに届くであらう。湖水よりも 猶 ( なお ) 高い丘上の村落は厳冬の寒さが非常である。朝、戸外に出れば、 鬚 ( ひげ ) の凍るのは 勿論 ( もちろん ) であるが、時によると、上下 睫毛 ( まつげ ) の凍...
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・岡本綺堂 父の墓 (青空文庫)
く物すごき日なりき。この凄じき厳冬の日、姪の墓前に 涙 ( なんだ ) をそそぎし我は、 翌 ( あく ) る今年の 長閑 ( のどか ) に静なる暮春のこの 夕 ( ゆうべ ) 、更にここに来りて父の墓に 哭 ( こく...
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・三文字屋金平 為文学者経 (青空文庫)
ひ ) を 潜 ( ひそ ) めたとて 厳冬 ( げんとう ) 単衣 ( たんい ) 終 ( つひ ) に 凌 ( しの ) ぎがたし。 学問 ( がくもん ) 智識 ( ちしき ) は 富士 ( ふじ...
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・芥川龍之介 学校友だち (青空文庫)
き ) を見、さぞ寒からうと思ひし余り、自分も 襦袢 ( じゆばん ) 一枚になりて厳冬の縁側に坐り込みし為、とうとう風を引いて死にたりと言へば、先祖代々猛烈なる理想主義者と 心得 ( こころう ) べし。この...
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・有島武郎 北海道に就いての印象 (青空文庫)
降らす時などは、心の腐るような気持になることがないではないけれど、一度春が訪れ出すと、その素晴らしい変化は [#「素晴らしい変化は」は底本では「素晴しらい変化は」] 今までの退屈を補い尽してなお余りがある。冬の短い地方ではどんな厳冬...
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・アメリカ合衆国第44代大統領就任演説 (Wikisource)
り行きが疑わしくなった時、建国の父は、人々に次の言葉を読むよう命じた。 「……未来の世界で語られるようにしよう。希望と美徳しか生き残れないような厳冬の中……共通の危機に晒された都市と地方が共に立ち向かったのだと」 [13] アメ...
ja.wikisource.org/wiki/アメリカ合衆国第44代大統領就任演説
・木下尚江 臨終の田中正造 (青空文庫)
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を焙る悪魔に、厳冬の寒さのこたへるのは不思議でも何でもない。 妖女 ( ウェーヂマ ) の方も、温かい 服装 ( みなり ) はしてゐたけれど、なかなか寒いと思つた。それで、両手を左右にひろげて、片方...
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ーゾンなぞ歌はない! あらくれどもの 狼藉 ( (らうぜき) ) は 厳冬の如くこの手に 応 ( こた ) へ、 この手の甲こそ気高い暴徒が 接唇 ( くちづけ ) をしたその場所だ! 或時この手が蒼ざめた、 蜂起した 巴里...
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・海野十三 火葬国風景 (青空文庫)
四角な黒枠に入っている 厳 ( いか ) めしい正装の将軍の写真だった。その黒枠を見たとき、彼は電光の 如 ( ごと ) く、さっきの奇妙な男の正体を掴んだのだった。 「うん、 彼奴 ( あいつ ) だッ。——」 そう...
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りしたマクシムに対するワーリャの兄弟共ミハイロとヤーコブの嫉妬が恐ろしい奸計を企てさせた。或る厳冬、マクシムを誘ってこの義兄弟どもは池へ出かけ、スケートと見せかけて、氷の裂け目からマクシムを水の中へ突落した。マクシムは氷のふちへ手をかけて浮き上ろうとする。ミハイロとヤーコブとは、ここ...
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・幸田露伴 蒲生氏郷 (青空文庫)
は氏郷と共に一揆鎮圧の軍に従わねばならぬものであったのである。借さぬものを無理借りする訳には行かぬので、氏郷の軍は奥州の厳冬の時に当って風雪の露営を幾夜も敢てした困難は察するに余りある。斯様いう場合、戦乱...
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・宮本百合子 道標 (青空文庫)
り ) のある言葉を、内海は、ロシア語を話すときと同じように几帳面に発音した。 「もう、これで根雪ですね。一月に入って、この降りがやむと、毎日快晴でほんとのロシアの 厳冬 ( マローズ ) がは...
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・宮本百合子 働く婦人の新しい年 (青空文庫)
歳々と等しいものではあり得ないのだと思う。女がその歴史の意味をはっきりつかんで、体と心で厳冬をしのいでゆかなければならない。女が永い永い未来の見とおしと自分たちの善意と理性への信頼を失わずに、炭がなければ体と体、心と心とをよせあつめて、若い...
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・佐藤垢石 わが童心 (青空文庫)
の裾と榛名の裾が、相触れようとする広い中空を占めている。子持は右、小野子は左だ。なんと円満な、そして温厚な二つの山の風影であろうか。厳冬が訪れても、かつて険相に墮したことがない。 子持山と、小野子山の東西相 倚 ( よ...
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・折口信夫 翁の発生 (青空文庫)
・ はる が暦法の上の秋・冬・春に宛てられるやうになると、其祭りも分れて行はれる。其祭りの度毎に、常世人が来臨して、禊ぎや鎮魂を行うて行く。かうなると又、臨時の祭りが、限りなく殖えて来ました。 田植...
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・折口信夫 花の話 (青空文庫)
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・折口信夫 万葉集研究 (青空文庫)
が尠くなる。 恐らく厳冬の極つて、春廻る夜の行事に限られたのであらうが、飛鳥朝から、次第に其回数を増し、宴遊を以て宮廷の文化行事の一つと考へる様になつて、宴遊・行幸・賀筵が行はれた。 直会には、主上...
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・長谷川時雨 遠藤(岩野)清子 (青空文庫)
む身に投げつける言葉のそれは、まだ 忍耐 ( がまん ) するとしても、名ばかりの夫妻とはいえ、夫が厳冬の 夜 ( よ ) も二時三時まで書いていることを、この女は知らないのだろうか、文学家の 朝夕 ( ちょうせき ) は、思っ...
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・牧野信一 R漁場と都の酒場で (青空文庫)
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・蘭郁二郎 睡魔 (青空文庫)
ったような、センセイショナルな見出しが、うちたてられてあった。 眉をしかめてその記事を読み下して見ると 今夏以来帝都を襲った睡魔『眠り病』の罹病者数は、秋冷厳冬の期を迎えても 尠 ( すこ ) しも衰えず、寧ろ...
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