「上の空」を含む用例
・宮本百合子 空の美 (青空文庫)
宮本百合子 空の美 空の美 宮本百合子 空の美しさという場合、大抵広々とした空、晴やかな空などという。 郊外に住むようになってから、私は更に種類の異う空の美があることを知った。それは、大都会の上の空...
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・渡辺温 兵隊の死 (青空文庫)
は青空の水々しい横っ腹へ、いっぱつ鉄砲を射ち込んでやりたい情欲に似た欲望を感じたのだ。ああ一体それはどういうことなのだ? 兵隊は連隊きっての射撃の名手であった。 兵隊は鉄砲をとりあげると、あおむけに寝たまま額の真上の空...
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・芥川龍之介 かちかち山 (青空文庫)
ない桜の木が、ほそい青銅の枝を、 細 ( こまか ) く空にのばしてゐる。その木の上の空には、あけ方の半透明な光が 漂 ( ただよ ) つて、 吐息 ( といき ) ほどの風さへない。 やがて、兎は...
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・岸田國士 中村・阪中二君のこと (青空文庫)
君一流の甘つたれた調子で諄々と語られるのであるが、それを上の空で聞いてゐると、時々、坊つちやん臭い洒落が耳に残るくらゐで、苦笑の果ては「うるさいツ」と怒鳴りつけたくなるだらう。 ところが、その人物の一人一人を眼に浮べながら——殊に...
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・田畑修一郎 栄螺 (青空文庫)
いうときはあまり気持はよくないが、それでも沖へ向って泳いで出たものだ。高くなったり、底の方に低まったり、その度に陸が一望の中に眺められたかと思うと、急に頭の上の空だけになる。沖からかなりな奴が頭を持ち上げて、脅か...
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・寺田寅彦 海陸風と夕なぎ (青空文庫)
のその高さ以下にあった空気がその水準の上側にはみ出して来るから、従ってそこの気圧が高くなる。すなわち同じ高さの海上の気層に比べて圧が高くなるから、この層の空気は海に向かって流れる。この流れが始まると、陸地の表面では上層の空気が他処へ流出するために圧が海上の...
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・宮沢賢治 まなづるとダァリヤ (青空文庫)
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・宮本百合子 一隅 (青空文庫)
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・津軽の虫の巣 (青空文庫)
水平線の上にポッツリと浮き出して小さい物の影に牽(ひ)かれるだろう。 影は紛れも無い二艘の船である。 微かながら、それ等の船は、真上の空に舞う水鳥の、翼の白さにも擬(まが)う真帆を一杯に張って、静まり返った水面を、我物...
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・森林太郎 長谷川辰之助 (青空文庫)
すると、小使がそれを繕つて持つてゐて、次に乘る客に賣るのである。あの籐の寢臺がデツクの上にある。その上へ長谷川辰之助君を連れて行つて寢かしてあげる。海が穩である。印度洋の上の空は澄みわたつて、星が...
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・原民喜 火の子供 (青空文庫)
からは井戸の側から大きく曲りうねつて空高く伸上つてゐる松の幹が真正面に見えてゐた。 「あの松の木の上の空です。パツと火柱が立つたのです。真赤な大きな火箸のやうな柱が……。それから間もなく火事になりました。香川さんの屋根の上に雷は墜ちたのでした。あのときの怕かつたこと、それ...
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・火薬類運送規則 (e-Gov)
上当該火薬類とともに移動する必要がある者のみが乗車する列車に連結することができる。 第十六条 火薬類を積載した貨車(特定貨車を除く。)を列車に連結するときは、次の各号に掲げる車両に対してそれぞれに掲げる数以上の空車、転動...
law.e-gov.go.jp/htmldata/S36/S36F03901000001.html
・青草 (青空文庫)
してその瞬間に彼のからだは中心を失って地上に落ちた。 彼女と弟とは固くなって眸(ひとみ)を見張った。兄は俯伏(うつぶ)せに横わったまま片方の眼を押えてしくしく泣いていた。その指の叉(また)から濃い血が滲(にじ)みでてくる。そして、彼の頭の上の空間には、脚を...
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・芥川龍之介 槍ヶ嶽紀行 (青空文庫)
木を見上げた。 橡の若葉が重なり合つて、路の上の空を遮つた枝には、二匹の仔猿をつれた親猿が、静に私たちを見下してゐた。 私は物珍しい眼を挙げて、その三匹の猿が 徐 ( おもむろ ) に、 [#「に、」は底本では「、に...
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・岸田國士 今月の感想 ——文芸時評 (青空文庫)
いふ問題を放棄して、如何に「人類文化のため」に戦つても、それは片手落でなければ、机上の空論である。 「文化はあと、思想が先」といふ説もあるが、それはどつちでもいい。理想をいへば、文学者は思想的な立場を異にするものが、なほ...
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・宮沢賢治 葡萄水 (青空文庫)
は二へんも三べんも、大きく息をつきました。 野原の上の空などは、あんまり青くて、光ってうるんで、 却 ( かへ ) って気の毒なくらゐです。 その気の毒なそらか、すきとほる風か、それともうしろの畑のへりに立って、 玉蜀...
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・宮城道雄 私の若い頃 (青空文庫)
へ来て間もなく秋が訪れて、その草原からはいろいろの虫が聞えはじめた。 また夕方になると、直ぐ上の空の方を雁がたくさん啼きながら通って行く。 私は表へ出て、それをじっと聞いていると、内地のことが想い出されて、師匠...
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・宮本百合子 毛の指環 (青空文庫)
きな美しい葉を房々と縁側近くまで垂らして涼風に揺れた。真夏の夕立の後の虹、これは生活の虹と云いたい光景だ。 由子は、独りで奥の広間にいた。開け放した縁側から、遠くの山々や、山々の上の空の雲が輝いているのまで 一眸 ( ひとめ ) に眺められた。静か...
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・宮本百合子 鈍・根・録 (青空文庫)
になる妹がそのわきに長くころがって手紙を書いているわたしの様子を眺め、 「お姉さま、よくそうやってかけるわね」 と云った。わたしは昔のひとがやるように巻紙を片手にもち、筆のさきをもって手紙を書いているのであった。書きながら上の空でわたしは、 「うむ」 と云い、やや...
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・寺田寅彦 疑問と空想 (青空文庫)
はあまりにも勝手な空想であるが、こうした実験も現在の進んだ音響学のテクニックをもってすれば決して不可能ではないであろう。 それはとにかく、以上の空想はまた次の空想を生み出す。それは、九官鳥の「モシモシカメヨ」が、事によると、今こ...
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・寺田寅彦 映画と生理 (青空文庫)
所説はなんら科学的の価値をもたない空想に過ぎないのであるが、しかし「映画の生理的効果」という一つのテーマを示唆する暗示ぐらいにはなるかもしれないのである。 もしも自分の以上の空想が多少でもほんとうに近いとすると、若い...
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・寺田寅彦 夏の小半日 (青空文庫)
けられるような傾きがあるでしょう。 海岸では晴れた夏の日の午前にはたいてい風が弱くて、午後になると沖のほうから涼しい風が吹き出します。これは海軟風ととなえるもので、地方によりいろいろな方言があります。陸地の上の空...
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・若山牧水 樹木とその葉 或る日の晝餐 (青空文庫)
二杯と續けてゐるうちに、ぽつりと冷たいものが額に當つた。氣をつけると袖にも足袋にも小さな雨が降つてゐる。然し眞上の空は青みこそ無けれいかにも明るく晴れてゐるので、私はそのまゝぼんやりと海を見ながら盃をなめてゐた。幾ら...
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・若山牧水 樹木とその葉 海邊八月 (青空文庫)
て海の向うには靜浦牛臥沼津の千本濱がずらりと見渡されて、その千本濱の少し左寄りの上の空に富士が圖拔けて高く聳えて居るのでした。 『これは素敵だ、早速此處にきめませう。』 二階に上るや否やさう言つて、坐りもやらずに、二つの部屋をぐる/\と私は つて...
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・百瀬慎太郎 案内人風景 (青空文庫)
憐に震えていた。案内者は大きな めんつ を 拡 ( ひろ ) げて、 柘楠 ( しゃくなげ ) の枝で作った太い 箸 ( はし ) で今朝から第何回目かの食事を初めた。 真夏の太陽に照らされながらも、山上の空気は 和...
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・牧野信一 城ヶ島の春 (青空文庫)
からにわたしの姿は相撲が弱さうであるためか、反感などを抱くけしきもなく、專ら珍客としてもてなすのであつた。 どうやらわたしは、島の春に有頂天であるかも知れぬのであつたが、白々と醒めると海原の蒼さが眼にも滲み、とう/\半島の出つ鼻までも流れ住んで最早地上の空...
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・蘭郁二郎 息を止める男 (青空文庫)
素晴らしい小説の筋を思い付いたりして 所謂 ( いわゆる ) 霊感を感じるというようなことを聞いたり、或は君自身も経験したことがあると思う、それというのも皆この第二次以上の空間を隙見して来たに過ぎないのだ、ところが君、この「眠り」にも...
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・原民喜 災厄の日 (青空文庫)
も空間もすべて一つの方向から他の方向へ流されてゐるやうだ。僕はたしかに、はつきりとそれを感じる。だが、僕の現実の視覚のすぐ裏側には、今この道路が忽ちバラバラに粉砕されてしまふ。破片だ、——結局ここも何か惨劇の跡の破片なのだ。……だが、僕の踏んでゐる惨劇の破片の道路と道路の上の空...
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・倉田百三 学生と教養 ——教養と倫理学—— (青空文庫)
を愛好する故に倫理学を軽視するという知識青年の風潮は確かに青年層の人格的衰弱の徴候といわねばならぬ。 四 社会運動と倫理学 青年層にはまた倫理学を迂遠でありとし、象牙の塔に閉じこもって、現実の世相を知らないものの机上の空論であるとしてかえり見ない向きもある。しか...
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・中原中也 在りし日の歌 亡き児文也の霊に捧ぐ (青空文庫)
疲れたる胃袋よ、 雨の中にはとほく聞け、 やさしいやさしい唇を。 * 煉瓦の色の 憔心 ( せうしん ) の 見え 匿 ( かく ) れする雨の空。 賢 ( さかし ) い少女の黒髪と、 慈父の 首 ( かう...
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用例の品詞分類
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