「万年筆」を含む用例
・夏目漱石 余と万年筆 (青空文庫)
夏目漱石 余と万年筆 余と万年筆 夏目漱石 此間 魯庵 ( ろあん ) 君に会った時、丸善の店で一日に万年筆が何本位売れるだろうと尋ねたら、魯庵君は多い時は百本位出るそうだと答えた。 夫 ( それ...
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・空は告知板に数字を明滅させる (Wikisource)
プライター 金銭出納器を打つ女! 三角形でも四角形でもよい顔! 女のノート 万年筆 ルーデサック ●● ―― 記憶●●願望 …………………………海波に沈む! 艦! 進む! 眼球の底に------ 私は...
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・下村湖人 次郎物語 第二部 (青空文庫)
と正木の老人から俊亮に話し出したのだった。 それでも、結局、解決がつかないままに年があけてしまったのである。 二 万年筆 「次郎、父さんは、今日正木へ行く用が出来たんだが、いっしょに行かないか。」 朝飯をすまして、火鉢のはたで、手紙...
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・芥川龍之介 塵労 (青空文庫)
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・新美南吉:張紅倫 (青空文庫)
ましいわかものになったことだろうと、少佐はよくいいいいしました。 ある日の午後、会社の事務室へ、年わかい中国人がやってきました。青い服に、麻(あさ)のあみぐつをはいて、うでにバスケットをさげていました。 「こんにちは。万年筆...
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・芥川龍之介 饒舌 (青空文庫)
たに頼まれて書くと云ふ事を書くだけです。」 「それでもいいから、書いてくれ給へ。」 紳士はポケツトを 探 ( さぐ ) つて、原稿用紙と 万年筆 ( まんねんひつ ) とを出した。外では 歳暮 ( せいぼ ) 大売出しの楽隊の音がする。隣の...
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・宮本百合子 机の上のもの (青空文庫)
でただゆったりしているのが便利な私の机の上にいつもあるのは、山羊の焼物の文鎮、紺色のこれも焼物の硯屏。それからそこいらの文房具屋にざらにあるガラスのペン皿。そのなかには青赤エンピツだの小鋏、万年筆、帳綴じの類が入っている。アテナ・イン...
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・内田魯庵 温情の裕かな夏目さん (青空文庫)
まれごとでも快く承諾されたのは一再でない。或る時などは、私は万年筆のことを書いて下さいと頼んだ。若い元気の好い文学者へでも、こんな事を頼もうものなら、それこそムキになって怒られようが、先生は別に嫌な顔などはせられなかった。ただ「僕は困る」と言...
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・宮本百合子 葭の影にそえて (青空文庫)
楽んで毎月この旅日記の一部分ずつを雑誌『弘道』に掲載していた。別に書斎というものを持たず、食堂の長テーブルの正面に座り、背あかりを受けつつ一冊十五銭ぐらいの帳面の上にかがみこんでは、父からある年の誕生日のおくりものとして貰った万年筆...
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・海野十三 爬虫館事件 (青空文庫)
は一向にハッキリ判っていなかったが、この 生白 ( なまじろ ) い鴨田研究員の関係していることは 否 ( いな ) めなかった。 「ああ、西郷君」そう云ったのは鴨田理学士だった。「一昨日この爬虫館の前で 拾得 ( しゅうとく ) したので僕が事務所へ届けて置いた万年筆...
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・芥川龍之介 漱石山房の秋 (青空文庫)
があつて、その又机の向うには座蒲団が二枚重ねてある。 銅印 ( どういん ) が一つ、 石印 ( せきいん ) が 二 ( ふた ) つ 三 ( み ) つ、ペン皿に代へた竹の 茶箕 ( ちやき ) 、その中の万年筆...
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・岸田國士 十二月的感想 (青空文庫)
自由に動かない厄介さを知つてゐるからであらう。 私はまた万年筆を好まない。ペン先をインキ壺に浸す、あの伸びやかな気持がなく、書かれた文字の濃淡がもつ、あの特殊なリズムを失ふからである。それよりも第一、買ふ...
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・宮本百合子 海辺小曲(一九二三年二月——) (青空文庫)
来た硝子の窓には 背に燈火を負う私の姿が 万年筆の金冠のみを燦然と閃かせ 未生の夢に包まれたように くろく 静かに 写って居る。 * ああ、海! 海 広い懐の大海 お前の際限ない胸を張れ! 濤をあげよ。 そし...
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・夏目漱石 文士の生活 (青空文庫)
字詰にしたのは、此原稿紙を 拵 ( こし ) らえた時に、新聞が十九字詰であったからである。用筆は最初Gの金ペンを用いた。五六年も用いたろう。其後万年筆にした。今用いて居る万年筆は二代目のでオノトである。別に...
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・父 (青空文庫)
通る少女を一人一人攫へてキツスしてやらうかと考へた。 「もうし、光がね万年筆が欲しいんですつて。」と母は不意に良人に云つた。 「入りませんよ。」と子は強く云つて母を睥んだ。 父は黙つてゐた。 母は子の方を振り向いて、 「お前...
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・種田山頭火 行乞記 大田から下関 (青空文庫)
読書。 芸術の母胎は何といつても 情熱 である、そして芸術家は 純一 と 冒険 とを持つてゐなければならない。 午後、郵便局へいつて端書を書く(その万年筆を忘れてきた、年はとりたくないものだ!)、帰途、工場...
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・岡本かの子 一平氏に (青空文庫)
なしの着流しでもきちんと帯はしめて居りますから丸くまとまつてゐる膝の上に角のきちんとした半切原稿紙の一二枚はいだばかりの一冊を置いて、万年筆を片手にしながら思案して居りますの。 さて、何と書かう、非常にやさしいやうでむづかしい。 頭がまとまらないとちよつとのことにも気が散りますのね。夕風...
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・岡本綺堂 読書雑感 (青空文庫)
り特別の書物を読もうとすると、蔵書家をたずねる必要が生ずるので、わたしは前にいうような冷遇と優待を受けながら、根よく方々をたずね廻った。ただ読んでいるばかりでは済まない。時には抜き書きをすることもある。万年筆...
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・宮沢賢治 山地の稜 (青空文庫)
で首尾よくよけられるだらうか。もし今汽車がやって来たらはねおりるかぶら下るかだ。まづすばやく手帳と万年筆をはふり出すことだ。それからあとはもう考へなくてもいゝぞ。 すぐ向ふ岸だ。砂利の白や新鮮なすぎな。 着いた。立派...
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・原民喜 原爆回想 (青空文庫)
は一年前に死別れた妻の細心なやり方が絶えず私に作用していたためだろう。 その雑嚢のなかに詰めておいた品物の名をここに列挙すると 繃帯、脱脂綿、メンソレータム、ヒロポン、ズルファミン剤、オートミイルの缶入、炒米、万年筆、小刀、鉛筆、手帳、夏シャツ、手拭、縫糸、針、ちり...
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・宮本百合子 思い出すこと (青空文庫)
ほどの金を払ったと覚えている。 その変に捩くれた万年筆を持った男が、帳簿を繰り繰り、九段にこんな家があるが、どうですね、少々権利があって面倒だが、などと云っている時であった。 格子の内に、白い夏服を着、丸顔...
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・兼常清佐 音楽界の迷信 (青空文庫)
レウスキーが叩いても、私がこの万年筆の軸で押しても、同じ音が出るにきまっている。名人のタッチなどというようなわけのわからないものがピアノの上に存在しようとは本気では考えられない。これが迷信である。 ピア...
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・国木田独歩 疲労 (青空文庫)
っとあけると中に 二人 ( ふたり ) 。一人は主人の大森 亀之助 ( かめのすけ ) 。一人は 正午 ( ひる ) 前から来ている客である。大森は机に向かって電報用紙に 万年筆 ( まんねんぴつ ) で電...
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・大阪圭吉 三の字旅行会 (青空文庫)
駅であることが判った。——手っとり早く、ことのあらましを申上げようかね。今日捕まったあの男は、神田の、或る万年筆屋の番頭で、 三角太郎 ( みすみたろう ) っていうどえらい先生なんだ。それで、この万年筆屋は、大阪...
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・辻潤 書斎 (青空文庫)
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・宮本百合子 帆 (青空文庫)
世川を来させろと繰返す執念だけが強い感じであった。それも彼の恋しさばかりとも思われず、藍子は、女が莨を一本すい終るのを待って立ち上った。 女は、送り出して藍子のコートを着せかけながら、 「それにね、私んところにあのひとの大事な万年筆...
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・永井荷風 十日の菊 (青空文庫)
さること数等である。ここに至って反古の有用、 間文字 ( かんもじ ) を羅列したる草稿の比ではない。 わたしは平生文学を志すものに向って西洋紙と万年筆とを用うること 莫 ( なか ) れと説くのは、廃物...
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・岸田國士 田巻安里のコーヒー (青空文庫)
怒鳴つた。 当人の田巻安里は、その時、もう、彼の書斎にうづくまつて、しきりに万年筆を走らせてゐた。彼は、友人一同に悲痛な絶交状を認めてゐたのである。 底本:「岸田國士全集21」岩波書店 1990(平成2)年7...
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・犬田卯 競馬 (青空文庫)
屋というのは彼の知り合いの時計屋である。最近地金の騰貴につけ込んで、入歯でも金時計でも万年筆でも、金と名のつくものなら何でも買入れていることを彼は知っていたのだ。 塚田屋の店先へ行ってみると、四五人の百姓と一人の巡査がいた。巡査...
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