「一つ一つ」を含む用例
・中井正一 雪 (青空文庫)
雪をめづらしい外からまぎれ込んだ、自由の世界から入つて來てくれたものゝ樣な感じで今更のやうにみつめたのであつた。 一つ一つ、きれいな結晶をしてゐた。纖細をきはめたかぼそい線ではあつたが、一つ一つが數へられる美しさでからみ合つた、精密...
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・国語音韻の変遷 (青空文庫)
がその内容を成しているのである。かような言語の外形を成す音は、どんなになっているかを考えて見るに、箇々の単語のような、意味を有する言語単位は、その音の形は種々様々であって、これによって、一つ一つ...
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・夏目漱石 『心』予告 (青空文庫)
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・中井正一 図書館法を地方の万人の手に (青空文庫)
生ま生ましい傷痕が赤い肌をあらわにしているときであった。 広島県の田島の青年が、突然、私の家にやって来た。リュックサックから、数十冊の本をものもいわずに引き出して、 「先生、今、大阪から、こんな良い本を、これだけ買ってきました」 昂然と、私に一つ一つ...
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・宮本百合子 偶感 (青空文庫)
とって嬉しい事であると同時に、何となし不安定な様な心のする事である。 或る一つの仕事を仕あげ様とする快いせわしさと、苦しさに迫られて居る。 今の気持では年に一つ一つ何か遺して行きたいと思って居る。 二年後には、 希臘 ( ギリ...
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・種田山頭火 私の生活(二) (青空文庫)
の郵便受函に投げ込まれてある郵便物を掴んで、いそいそと長火鉢の前に あぐら をかく、一つ一つ丹念に読む、読んでは微笑する、そして返事を認める、それを持って角のポストまで行く、途中きっと尿する、そこは花畑だ、紅白紫黄とりどりの美しさである、帰っ...
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・堀辰雄 エマオの旅びと (青空文庫)
の道づれの一人が自分の切に求めてゐたものとはつい知らずに過ごしてゐるやうなことがあらう。彼が去つてから、はじめてそれに氣がつき、それまで何氣なく聞いてゐた彼の一言一言が私たちの心を燃え上らせる。 いま、「西方の人」の言葉の一つ一つが私の心に迫るのも丁度それに似てゐる。例へば「クリ...
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・そぞろごと (Wikisource)
ja.wikisource.org/wiki/そぞろごと
・宮本百合子 無題(十二) (青空文庫)
その扇形の見晴らしを通過する頃どの汽車もスピードをおとした。過ぎて行く貨車の一つ一つ、客車の窓の一つ一つが見える。どの時間に通る列車でも客車は一杯だが、不思議なことに、 満員 ( マンイン ) 乍ら...
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・新美南吉 木の祭り (青空文庫)
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・宮本百合子 河上氏に答える (青空文庫)
党機関紙にどういう形式と方法をとおしてにしろ本質をゆがめて特徴づけようとする批難があらわれたとき、沈黙しているのは自他への無責任であることを確認した。 さてこの投書は、前のとは少しちがってきて、一方では私の作品の真実が多数の人の心に生きる事実を認めはじめた。だがその一方で依然として「内容が一つ一つ...
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・中井正一 二十世紀の頂における図書館の意味 (青空文庫)
年の歴史をはるかにこえた容易ならざる人類の力を集めた努力の結果なのである。 一つ一つの本をわれわれが見るとき、その本の背後にひろがる人類の絶えまのない努力と、その鋼鉄のような意欲をわれわれは思い返さなくてはならない。 五千年の歴史が、もし...
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・中井正一 民族の血管 ——出版機構は常に新鮮に—— (青空文庫)
を新しくすることができない毛細管、血管として、一つ一つ大切な一部署である。 しかもこの毛細管の先端こそが、あらゆる内外の病原菌に対決する最重要部であることを自覚さるべきである。ちょうど血液のように、それ...
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・岸田國士 「思はざる収穫」について (青空文庫)
と逍遥」「人と作」「印象と追憶」「読後」「身辺雑事」「十二人一首」の六項に分類され、これに四葉の叙情味あふるゝ写真が添へてある。 各項目はまた、それ/″\豊富な標題を含んでゐるが、その一つ一つについて、こゝ...
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・宮本百合子 雨が降って居る (青空文庫)
の前にある楓の何とも云えず美くしい姿を見とれて居る。 実に美くしい。 非常に肉の薄い細く分れた若葉の集り。 一つ一つの葉が皆薄小豆色をして居て、ホッサリと、たわむ様にかたまった表面には、雨に濡れた鈍銀色と淡い淡い紫が漂って居る。 細い...
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・種田山頭火 赤い壺(二) (青空文庫)
いう外的な事を考えるような余裕がないのである。 空には星が瞬たいている。前には海が波打っている。曙を待つ私の心は暗い。この暗さの中で私の思想は芽吹きつつある。私は悩ましい胸を抑えて吐息を洩らしている。その吐息の一つ一つが私の作品である。 夜は...
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・山中貞雄 五題 (青空文庫)
んわかりきった事で恐縮ですが、僕なぞ時々此のわかりきった事を失念してとんだ恥を晒します。僕の盤嶽の一生のシナリオは原作に忠実過ぎた為に——原作の構成をその侭シナリオの構成とした為に失敗しました。そのくせ物語の中の数多くの挿話の一つ一つ...
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・北原白秋 香ひの狩猟者 (青空文庫)
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・中井正一 図書館法ついに通過せり (青空文庫)
われが前進することによって、法もまた、おのずから進んでゆくのである。 遠い遠い前進の第一歩を今日私達は踏みしだいているのである。 われらは、また立止って人々に援助を哀願してはならない。文化運動の見えざる集積をつみかさねて、零細な同情と協力を一つ一つ...
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・国木田独歩 星 (青空文庫)
ますぐに立ちのぼりて、杉の 叢立 ( むらだ ) つあたりに 青煙一抹 ( せいえんいちまつ ) 、霧のごとくに重し。 夜はいよいよふけ、大空と地と次第に相近づけり。星一つ一つ 梢 ( こずえ ) に下り、梢の露一つ一つ...
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・宮本百合子 よろこびの挨拶 (青空文庫)
ロッパ人が木と紙の住居と言って驚く日本の、弱い、こまかい、自然に対してそう無防禦な家々は、一つ一つと切りはなされ、乏しい一つ一つの「かまど」の煙を立て、しかも世界最新の物理力による破壊にさえ面しました。インドの人々の小屋。中国...
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・中井正一 言語は生きている (青空文庫)
の意味をもってはいはしないのか。 爾来、日本の言語論は、「言霊音義解」式の、一つ一つの音に、言霊があって、それぞれ一つ一つの意味をもっていると云うのである。言霊さきはっているから、文字や符牒がいらぬのだと云うのかも知れない。 誰だ...
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・夢野久作 恐ろしい東京 (青空文庫)
開閉器で閉まって来た扉に突き飛ばされかけた。 この恨みは終生忘れまいと心に誓った。 銀座の夜店で机の上にボール箱を二つ並べて、一方から一方へ堅炭を鉄の鋏で移している。一方が空になると又一パイになっているボール箱の方から一つ一つ...
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・中井正一 国会図書館の窓から (青空文庫)
とが巨大になりすぎている。しかも、その一つ一つが避けるべからざる必然性をもって、私をその部署に縛りつけ、それに対して、油の少なく引かれた機械の正確性をもって順応せざるをえないのである。この世界での寂けさは、精密...
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・宮本百合子 プロレタリア美術展を観る (青空文庫)
に楽しき未来を約束している。 勿論、そうだからといって、一つ一つの絵がみんな満点といえないのは明かだ。例えば、技術の不足からうんと人間の顔のかさなった大きな集団を扱ったものは、より少く効果的だ。又、或る...
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・宮本百合子 ロシアの過去を物語る革命博物館を観る (青空文庫)
に笑ったりしゃべったりしながら、案内者の来るのを待っている。 革命博物館は、まとまった見学団が来た場合、いつでもちゃんとした案内者をつけて、一つ一つの室について親切な説明をしてくれる。自分達は、僅か二人だ。案内者はたのめない。同じ...
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・宮本百合子 明日の実力の為に (青空文庫)
人にはもっとシェークスピアを理解させなければいけない。そう云っても「ハムレット」だの「オセロ」だの「リア王」だのを一つ一つ読んだりして理解することは一般民衆には出来ないのだから、一つあらゆるシェークスピアの作品を一つにぶちこんでとかして、その中から一つ...
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・格子縞の毛布 (青空文庫)
でまるで馬そっくりに臭いのであった。 いほ[#「いほ」に傍点]は、夫の馬臭さから、もっと大事な物が、ひどく心配になり出した。あの大切な長襦袢や伊達巻も、若しや夫のように臭くなっていはしないだろうか。彼女は、行李を引ずり出した。蓋をあけ、一つ一つ...
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・芥川龍之介 沼 (青空文庫)
た木々の梢から、一つ一つかすかな星を呼びさました覚えもあつた。 おれは沼のほとりを歩いてゐる。 沼にはおれの 丈 ( たけ ) よりも高い芦が、ひつそりと水面をとざしてゐる。おれは遠い昔から、その...
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・岸田國士 作家山本人間有三 (青空文庫)
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