「チョット」を含む用例
・坂口安吾 私の碁 (青空文庫)
石を殺しに行くことしか知らない行儀の悪い碁になってしまった。むかしは、もうチョット、上品であった。 僕はこの春、文人囲碁で一日碁を打ったことがあるほかにはこのまる一年半、ゆっくりした気持ちで石を握ったことはないのである。 尤も...
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・夢野久作 怪青年モセイ (青空文庫)
れて初めて会う文壇人に対する期待が皆外れてしまったので……けれども、それと同時にこの青年がタマラなくなつかしい人物に見えて来たのは不思議であった。十分間ばかり話しているうちに、お互いの年を聞き合って大笑いをする位に親しくなった。「二十三と四十……チョット...
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・獄中生活 (青空文庫)
六人のものどもと一しょに二台の馬車に乗せられて、今度は巣鴨監獄へと送られた。 ここでチョット監獄署の種類別を説明しておかねばならぬ。まず東京監獄が未決監、市ガ谷監獄が初犯再犯などを入れるところ、巣鴨...
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・三好十郎 廃墟(一幕) (青空文庫)
しょに泥を落してやりながら)チョットゆだんをすると、すぐに! また後で、熱を出したりなすったら、どうします? 柴田 (まだハアハア言いながら)なに、たいした事あない。 せい 先生はたいした事はなくっても、双葉さん、また、どん...
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・夢野久作 悪魔祈祷書 (青空文庫)
新聞の美人投票で一等賞……アッ……。 ワ——ッ……先生ッ。チョチョチョチョットお待ち下さい。チョットチョット。いいえ放しませぬ。チョットお待ち下さい。血相をお変えになってどこへお出でになるんで……ナ何ですって……。その...
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・三好十郎 好日 (青空文庫)
……ちょっと拝見。(堀井から抜身を受取って刀に見入る) 堀井 チョットしたもんだろ? 五六代前のじじいから伝わっていると言うから、なんしろ古いもんさ。 三好 ……。 堀井 (その辺を見まわして)なに...
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・夢野久作『二重心臓』 (青空文庫)
から念入りに読直し初めた。 猪村巡査はそうした若い巡査の熱心な態度を見ると何かしらニヤリと笑った。腮(あご)一面の無精鬚をゴリゴリと撫でまわして腕時計をチョット覗いたが、やがてブカブカした緞子(どんす)張りの安楽椅子に反(そ)りか...
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・三好十郎 猿の図 (青空文庫)
なモンペをはいたツヤ子が、盆にビールと二三の肴をのせたのを持ってくる。三芳が熱くなって朗読しているので、円卓の方へ行くのをチョット控えるが、すぐに薄田と大野に向って小腰をかがめてから、肴を卓上にならべ、ビー...
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・夢野久作 冗談に殺す (青空文庫)
ヤラ笑っている眼付である。 私はチョット面喰った……が……直ぐに一つうなずいて箱の中に納まった。コイツは何か 記事 ( タネ ) になりそうだ……と思ったから……すると運転手も何か心得ているらしく、行先...
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・夢野久作 一足お先に (青空文庫)
婦の白い服がバサバサと音を立てて這入って来た。それはシャクレた顔を女給みたいに塗りこくった女で、この病院の中でも一番生意気な看護婦であったが、手に持って来た大きな体温器をチョットひねくると、イキナリ私の鼻の先に突き付けた。外科病院の看護婦は、荒療...
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・夢野久作 焦点を合せる (青空文庫)
初めてだったのか。這入ってみて立派なのに驚いた。当り前だ。あれ位の店はマルセールあたりにもチョット無いよ。表口はお粗末だがね。それよりも綺麗な女が大勢居たろう。ウン。引っかけてみたかい。ハハハハ。引っ...
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・宮本百合子 戦争でこわされた人間性 (青空文庫)
の軍閥の被害者であるということがわかり、いってみれば被害者同士だといえる。しかし何んでもない動機で、チョット物がとりたくて人の首をしめるような人は、ふつうの市民生活の中にそのままいてもらうことはできない。一種の社会的病人であるから、その...
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・夢野久作 卵 (青空文庫)
は露子さんの一家が引き移って来てから間もない或る日の事でしたが、その時には、今貸家札を貼ってあるあたりの二階の障子を何気なく開いて、 欄干 ( らんかん ) からこちらの庭を見下した露子さんの視線と、座敷の障子を一パイに開いたまま勉強していた三太郎君の視線とが、ホンの一秒の何分の一かのうちにチョット...
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・夢野久作 近眼芸妓と迷宮事件 (青空文庫)
喰われようと焼いて喰われようと文句の云えない可哀相な身上であった事。三味線も踊りも、歌も駄目で、芸妓としては 温柔 ( おとな ) し過ぎる事、 縹緻 ( きりょう ) は十人並のポッチャリした方で、二十五だというのにお酌みたいに初々しい内気な女であった。それにチョット...
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・豊島与志雄 春盲 (青空文庫)
たちが集まっているのであろうか。 以前には見られなかったようないろいろな小鳥がいる。以前には聞かれなかったようなさまざまな鳴き声がする。おかしいのはチョットコイ鳥だ。姿は殆んど見せず、木の茂みの中をあちこち飛び移って、チョットコイ、チョット...
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・坂口安吾 哀れなトンマ先生 (青空文庫)
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・夢野久作 オンチ (青空文庫)
に三人の姿を認めたらしく、白い軍手を揚げてチョット帽子を冠り直すと、そのまま第三工場の鋳造部附属の木工場の蔭へ走り込んで行った。 コスモスが風に吹かれて眩しく揺れ乱れた。 その時に、あとに残った事務員風の男は、すこ...
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・三好十郎 肌の匂い (青空文庫)
立ての一つ一つを取れば、端麗とも言える顏だちだ——が、全體から來る印象は、なにかしらアイマイで不快である。 それは目のせいかとも思う。ふだんは別になんでも無いが時々實にイヤな目つきをする。形も色も普通な目だから、どんなふうにと説明することがチョット...
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・山羊髯編輯長 (青空文庫)
からタタキ上げた腕ッコキの新聞記者といえば、チョット立派に聞こえるかも知れないが、それがアンマリ腕ッコキ過ぎたのだろう。新聞記者としてアラン限りの悪い事を為尽(しつく)した揚句(あげく)、大正十一年の下半期に到って、東京中の新聞社からボイコット...
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・夢野久作 奥様探偵術 (青空文庫)
人はもとより、心にうしろ暗いところのある時に限って、特別に御自身一流の無技巧の技巧を装うてお帰りになるのでしたが、それでもマダムの無技巧の技巧に対しては、いつもチョットの違いで勝ち目を譲られるのでした。 ……ハテ...
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・三好十郎 おりき (青空文庫)
の天狗さんかと思うたよ。じょうぶ [#「じょうぶ」は底本では「じようぶ」] 、びっくらした。ハハ。……学生さんでやすかい? 青年 ? いえ、まあ……すみませんでした。チョット道を聞こうと思って——。(胸のポケット...
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・夢野久作 骸骨の黒穂 (青空文庫)
しく客が早く引けたので、銀次はチョット表に出て前後の往来を、月の光りで遠くまで見渡してみた。それからイツモの通りに慌しく表の板戸を 卸 ( おろ ) して 小潜 ( こくぐり ) の掛金をシッカリと掛け、裏の雨戸を閉めて 心張...
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・夢野久作 キチガイ地獄 (青空文庫)
今サッキまでハッキリと 記憶 ( おぼ ) えていたんですが。……オカシイナ……ツイ 胴忘 ( どうわす ) れしちゃってチョット思い出せないんですが。エッ。何ですって……。 生命 ( いのち ) の親...
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・夢野久作 無系統虎列剌 (青空文庫)
以外のありとあらゆる不可思議現象に対して、責任ある断定を下さなければならないから往生するよ。 チョット呼ばれて裁判所に行っていると、この証文の墨色の真偽を鑑定しろと来るんだ。マルッキリ医者の仕事じゃないやね。 この...
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・小野佐世男 エキゾチックな港街 (青空文庫)
国の婦人連盟などが、それは若い者にあまり利益にならず、かえって恐ろしきSASEBOKINという菌はこまる……。 「チョッチョットお待ち下さい、そのサセボ菌というのは」 これは失礼しました。そのあのその……その...
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・高村光雲 幕末維新懐古談 私の父祖のはなし (青空文庫)
ぎょう ) の火消しが 鳶口 ( とびぐち ) などを振り上げたり、火の見をしていたりしている形であります。それがチョット思いつきで人目を 惹 ( ひ ) き、子供が非常にほしがるので、相当商売になりました。で...
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・三好十郎 炎の人——ゴッホ小伝—— (青空文庫)
ルネ はいさようで。ここでございます。ええと、今日は、なんでございます、先生はチョットこの、よそに——チョット出かけていられまして——わしらも、こうして待たしてもらっているようなわけで——(ヨン...
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・夢野久作 幽霊と推進機 (青空文庫)
汽船 ( カーゴボート ) が、 香港 ( ホンコン ) を出て 新嘉坡 ( シンガポール ) に向った。 噸 ( トン ) 数は二千五百。船長は 背 ( せ ) の高い、色の黒い、チョット 仏蘭西 ( フラ...
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・坂口安吾 新カナヅカヒの問題 (青空文庫)
永遠の繁栄のため、百年千年の計のため我々がギセイになる、さういふチョットきくと人ぎきのいゝ甘ッチョロイ考へ方がナンセンス、又罪悪であり、人間はギセイになつてはならぬ。自分一人好きこのんでギセイになるなら話は別だが、個人...
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・夢の久作(夢野久作) 人間腸詰 (青空文庫)
して女がスクリンを上げてから気が付いてみると、その馬車の走り方のスゴイのにチョット驚きましたよ。ほかの馬車をグングン抜いて行くので、金ピカ服の交通巡査が何度も何度も向うから近付いて来て手を揚げて 制止 ( とめ ) にかかったようでしたが、 私等...
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