「やすやす」を含む用例
・北大路魯山人 高野豆腐 (青空文庫)
らかいものの時には注意の上に注意をして絞り出すようにしなくてはならない。炭酸の 気 ( け ) のなくなるまで絞らねばならないのだから、少なくとも五、六回は繰り返して絞る必要がある。 高野豆腐のもどし方はむずかしく、一種の秘伝みたいになっていて、玄人でもやすやす...
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・岸田國士 『日本人とは?』再刊にあたつて (青空文庫)
執拗にすぎはせぬかといふおそれもなくはなく、ある種の人々には、重ねて不快を与へるかもしれぬと思へば、もう、いゝ加減に黙つたらよからう、といふ内心の声を、私は、今、やすやすと聞き流せないのが本音である。 決し...
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・伊丹万作 戦争中止を望む (青空文庫)
し今年の後半期においてはそのようなことはすでに夢となっているだろうし第一もはや工作の余地そのものが皆無となっているに違いない。 おそらく四月には敵は本土上陸を断行するだろう。しかも我はやすやすとそれを許すだろう。上陸されたら最後我には抵抗力はないものと断じてまちがいはない。これ...
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・宮本百合子 モラトリアム質疑 (青空文庫)
トリアムではなかろうか。そうだとすれば、どこの家の家計簿も、やすやすと世帯主三〇〇円、一人ます毎の一〇〇円也の預金引出しを算出しかねるわけである。この一点からも、モラトリアムで本当に困るのは、やっ...
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・尾形亀之助 跡 (青空文庫)
諸君があてられるやうな美人を意地にも妻にしてみせることになるかも知れない。——が、久しぶりで一人者になつたのだし、運でもよくなければ、さうやすやすとかうした味は試されないのだ。 × この一ヶ年私は二三篇の詩作しかしなかつた。五月...
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・檸檬 (Wikisource)
あがった諧謔心からそんな馬鹿げたことを考えて見たり―何がさて私は幸福だったのだ。 どこをどう歩いたのだろう、私が最後に立ったのは丸善の前だった。平常あんなに避けていた丸善がその時の私にはやすやすと入れるように思えた。 「今日は一つ入って見てやろう」そし...
ja.wikisource.org/wiki/檸檬
・寺田寅彦 「手首」の問題 (青空文庫)
うず ) ではまるで別の楽器のような音が出る。下手な者は無理に弓の毛を弦に押しつけこすりつけてそうしてしいていやな音をしぼり出しているように見えるが、上手な 玄人 ( くろうと ) となると実にふわりと軽くあてがった弓を通じてあたかも楽器の中からやすやす...
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・伊丹万作 余裕のことなど (青空文庫)
木の顔を見たとたんに源太は無性に腹が立つてきた。あれほど懇望したのに御大将は自分にはくれなかつた。そして、だれにもやることはできないと言つたその馬を現に四郎がやすやすと手に入れているのはいつたいどうしたことだ。主君...
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・岸田國士 時 処 人 ——年頭雑感—— (青空文庫)
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・太宰治 フォスフォレッスセンス (青空文庫)
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・豊島与志雄 泥坊 (青空文庫)
ったらいいかも知れないと考えました。 それで彼は 家 ( うち ) を飛び出して、ある橋の下に住みました。昼間はそこで寝て暮し、夜になると盗みに出かけました。ところが、そうやすやすと人のものを盗めるものではありません。毎晩...
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・菊池寛 貞操問答 (青空文庫)
死んで以来、母が経済的には不具だということが、露骨に分って来ていた。百円の金は、半月くらいの間に、煙の如く意味もなく、消えるのだろうと思うと、そのために、亡父と母との大事な記念物が、 易々 ( やすやす ) と消...
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・久生十蘭 西林図 (青空文庫)
でこつんとやられると、頭に穴があきますから」 冬木は冗談じゃないと思って、 「僕はまだなんともいっていないぜ。あっさりいうけど、むこうだって 生 ( しょう ) のあるものだから、そうやすやすと掴ませはしまい」 相手...
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・太宰治 もの思う葦 ——当りまえのことを当りまえに語る。 (青空文庫)
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・泉鏡花 海城発電 (青空文庫)
べ ) るといふ法はあるまいぢやないか、骨が砂利にならうとままよ。それをさうやすやすと、知つてれば白状したものをなんのツて、面と向つてわれわれにいはれた 道理 ( ぎり ) か。え? どうだ。いはれた 義理...
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して不甲斐なくも 悉 ( ことごと ) く失敗の跡を遺して苦笑されるのはなんであろう。いやしくも男子一度志を立てた仕事である以上そうやすやすと瞬時の 中 ( うち ) に、事、志と違うようでは遺憾ではないか。諸氏...
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・岡本綺堂 放し鰻 (青空文庫)
( かたき ) 二人をほろぼしたのである。左官屋の女房が酒を贈らずとも、平吉はしょせん逃がれない命で、もしその酒がなかったらば賊は 易々 ( やすやす ) と逃げ去ったであろう。平吉に取って、かの...
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・梶井基次郎 檸檬 (青空文庫)
もなくこの重さはすべての善いものすべての美しいものを重量に換算して来た重さであるとか、思いあがった 諧謔心 ( かいぎゃくしん ) からそんな馬鹿げたことを考えてみたり——なにがさて私は幸福だったのだ。 どこをどう歩いたのだろう、私が最後に立ったのは丸善の前だった。平常あんなに避けていた丸善がその時の私にはやすやす...
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・宮本百合子 今日の耳目 (青空文庫)
をむつかしくするのである。今日の若い婦人が生活の現実を観ている心は、そのような条件をも無視するような男のひとだの、愛だのが、やすやすと身近に在ろうとは予想もしていないであろう。 男のひとの戸主であることには、結婚...
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・国枝史郎 開運の鼓 (青空文庫)
で会見はお終いだ。そして慶喜公のお命と江戸の命とが保証されたのさ」 爾来、麟太郎の生活は、やっぱり危険で困難であった。がしかしそのつど大勇猛心と海のように広い度量とで 易々 ( やすやす ) と 荒濤 ( あら...
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・寺田寅彦 コーヒー哲学序説 (青空文庫)
している仕事が行き詰まってしまってどうにもならないような時に、前記の意味でのコーヒーを飲む。コーヒー茶わんの縁がまさにくちびると相触れようとする瞬間にぱっと頭の中に一道の光が流れ込むような気がすると同時に、やすやす...
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・失楽園殺人事件 小栗虫太郎 (青空文庫)
々日、つまり十一日の事だったのです」 「すると、まだ滞在しているのですね」 「そうです。ですから、この事件は簡単に3-2=1とはいえないのですよ。勿論交渉も易々(やすやす)とは運びませんでした。大体が、屍体...
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・太宰治 作家の手帖 (青空文庫)
ども逆に、私が他人に煙草の火を貸した場合は、私はひどく挨拶の仕方に窮するのである。煙草の火を貸すという事くらい、世の中に 易々 ( やすやす ) たる事はない。それこそ、なんでもない事だ。貸すという言葉さえ 大袈...
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・楠山正雄 夢殿 (青空文庫)
( うまや ) の 戸口 ( とぐち ) までいらっしゃいますと、にわかにお 産気 ( さんけ ) がついて、そこへ 安々 ( やすやす ) と 美 ( うつく ) しい 男 ( おとこ ) の 御子...
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・芥川龍之介 三つの宝 (青空文庫)
ろ 柄 ( つか ) も 鞘 ( さや ) も 黄金 ( きん ) だからな。——しかしああやすやす 欺 ( だま ) されるとは、あの王子も 大莫迦 ( おおばか ) じゃないか? 第二の盗人 しっ...
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・岸田國士 日本人のたしなみ (青空文庫)
の積み重ねに依つて作られる感覚的な操作を必要とするものでありますから、さうやすやすと新しい技術を身につけるといふことはできません。やはり子供の時分から、家庭で相当の訓練を受けることが絶対に必要なのであります。いひ換へれば、生活の技術といふものは、誰よ...
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・八木重吉 秋の瞳 (青空文庫)
のかかつた 思ひきつた よるの月 虹 この虹をみる わたしと ちさい妻、 やすやすと この虹を讃めうる わたしら二人 けふのさひわひのおほいさ 秋 秋が くると いふのか なにものとも しれぬけれど すこ...
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・北條民雄:眼帯記 (青空文庫)
自分もそうなるのかなあ、と歎息するが、盲人がいない所ではたいてい忘れているし、芯から俺は盲目になると実感をもって思うことなどできないのである。 私もやっぱりそうで、たとえ盲目になることに間違いはないとしても、そう易々(やすやす...
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・久生十蘭 復活祭 (青空文庫)
つぶりのいる沼のそばで育った十二歳の少女には、他人の手は、心やすくも親しげにも、そうやすやすと握れるものではなかった。小原の手は美しすぎ、鶴代の手よりはるかに白かった。さしだされた手は宙に浮いたまま、いつまでも鶴代の手を待っている。握ら...
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・坂口安吾 落語・教祖列伝 神伝魚心流開祖 (青空文庫)
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