「あっぱれ」を含む用例
・津軽の虫の巣 (青空文庫)
ただ火によることの外は、この不思議な小珠の本体を知ることはできぬと云うのである。 彼のこの一言をひたすら待ち構えてた諸人に異議のあろうはずは無い。御家老のあっぱれ名案として、一議なくことは決して、立処...
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・岡本綺堂 修禅寺物語 (青空文庫)
王どのも気の知れぬ男じゃ。ははははは。 夜叉王 (形をあらためる)何分にもわが心にかなわぬ細工、人には見せじと存じましたが、こう相成っては致し方もござりませぬ。方々にはその面をなんと御覧なされまする。 頼家 さすがは夜叉王、あっぱれ...
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・蠅 (青空文庫)
な努力のため剛毛の生えた腹を曲げ、吸つく肢を引ずって薬紙の上を歩き出した。雄々しさを褒める感歎が源一の心に湧いた。さあ、もう一歩、もう一歩、不幸な運命と勇ましく闘う王のような熊蠅が、無事にこの粘紙の地獄を抜けきったら、源一は、天晴(あっぱれ...
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・久生十蘭 顎十郎捕物帳 丹頂の鶴 (青空文庫)
のたつきも立ちませぬところから、さまざま奔走のすえ、ようやくありついたお飼場下飼人の役。一家七人が糊ほどのものを口に入れることが出来るようにはなりましたが、世が世であれば、馬まわり五百石。多端の折から、あっぱれ...
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・佐々木味津三 右門捕物帖 献上博多人形 (青空文庫)
間遠にちらりほらり……。 さすがは天下の執権、ご威勢もさることながら、おのずからに備わるご 貫禄 ( かんろく ) もまたあっぱれでした。早くも宰相伊豆守のご行列と知ってか、わめき騒いでいた群衆はいっせいに鳴りを静めて、しい...
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・佐々木味津三 右門捕物帖 千柿の鍔 (青空文庫)
いのをこらえましてお待ちいたしましておりましたところへ、お殿さまご帰館のようにござりましたゆえ、こっそりとお目通りを願い、委細をお耳に達したのでござります」 陳述なかなかあっぱれ。騒ぎたててお家の名にかかわってはと、むくろに手もつけず、その...
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・泉鏡花 凱旋祭 (青空文庫)
密雲破れて日光を 洩 ( もら ) し候が、午前に到りて晴れ、昼少しすぐるより 天晴 ( あっぱれ ) なる快晴となり 澄 ( すま ) し候。 さればこそ 前 ( ぜん ) 申上げ候通り、ただうつくしく 賑...
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・森鴎外 興津弥五右衛門の遺書(初稿) (青空文庫)
銘を初音とつけたり、かほどの品を求め帰り候事 天晴 ( あっぱれ ) なり、ただし 討 ( う ) たれ候侍の子孫遺恨を含みいては相成らずと仰せられ候。かくて直ちに相役の 嫡子 ( ちゃくし ) を召...
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・寺田寅彦 札幌まで (青空文庫)
の温和な山川の中に神代の巨人のごとく伝説の英雄のごとく立ちはだかっている。富士が女性ならばこれは男性である。苦味もあれば渋味もある。誠に 天晴 ( あっぱれ ) な大和男児の姿である。この美しい姿を眺めながら妙な夢のような事を考えてみるのであった。 誰かも云ったように、砂漠...
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・国枝史郎 村井長庵記名の傘 (青空文庫)
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・寺田寅彦 天災と国防 (青空文庫)
水力に抗するようないろいろの造営物を作った。そうしてあっぱれ自然の暴威を封じ込めたつもりになっていると、どうかした拍子に 檻 ( おり ) を破った猛獣の大群のように、自然があばれ出して高楼を倒壊せしめ堤防を 崩壊 ( ほうかい ) させ...
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・森鴎外 鴎外漁史とは誰ぞ (青空文庫)
この評価は思想を同じゅうして居ないものの評価で、 天晴 ( あっぱれ ) 批評と称して打出して 言挙 ( ことあげ ) すべきものでないばかりだ。しかし筆の走りついでだから、もう一度主筆に 追願 ( おいねがい ) をして、少し...
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・長谷川時雨 大橋須磨子 (青空文庫)
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・谷譲次 踊る地平線 踊る地平線 (青空文庫)
うじて音楽と舞踊によってしばらく故国と自分たちとの問題や労苦から避難しようとしている周囲の人々をかなしいと思った。 休憩時にクルアシビイリという元 露西亜 ( ロシア ) 軍隊の将校で、日露戦争に旅順で奮戦して負傷した老人に会った。かれの勇名は乃木大将の耳にもはいって、敵ながらも 天晴 ( あっぱれ...
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・太宰治 親友交歓 (青空文庫)
れたというだけの出来事なのである。それでも、私にはどうしても、ゆるがせに出来ぬ重大事のような気がしてならぬのである。 とにかくそれは、見事な男であった。あっぱれな奴であった。好いところが一つもみじんも無かった。 私は昨年 罹災...
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・太宰治 故郷 (青空文庫)
分に言い聞かせて泣くまい泣くまいと努力した。こっそり洋室にのがれて来て、ひとりで泣いて、あっぱれ母親思いの心やさしい息子さん。キザだ。思わせぶりたっぷりじゃないか。そんな安っぽい映画があったぞ。三十四歳にもなって、なんだい、心や...
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いう非常の場合にも沈着で快活であることは、実にあっぱれとも言うべきで、わたしはいろいろの意味において、いい味方を連れて来たことを祝さなければならなかった。そこで、わたしは喜んで彼の申しいでを許可したが、いかに彼が勇者であっ...
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いちどうたうことにいたしましょうか。」と、さよなきどりはいいましたが、それは、皇帝ごじしんそこの場にきておいでになることと、おもっていたからでした。 「いや、あっぱれなる 小歌手 ( しょうかしゅ ) 、さよなきどりくん。」と、侍従...
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・岡本綺堂 青蛙堂鬼談 (青空文庫)
前からいよいよその趣味が深くなって、忙しい 閑 ( ひま ) をぬすんで所々の句会へも出席する。自宅でも句会をひらく。俳句の雅号を 金華 ( きんか ) と称して、あっぱれの宗匠顔をしているのである。 梅沢君は四、五年前に、支那...
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・岡本綺堂 中国怪奇小説集 剪燈新話 (青空文庫)
むすめを引き渡すと、翁はおどろき喜んで、かねて触れ出した通りに李を婿にしました。他の二人の娘の家でも、おなじくその娘を贈ることにしたので、李は一度に三人の美女を 娶 ( めと ) った上に、あっぱれの 大福長者 ( だい...
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・岡本綺堂 くろん坊 (青空文庫)
い 氏素姓 ( うじすじょう ) のない者でも、修業次第であっぱれな名僧智識にならぬとも限らぬと、そんな心から承知してわたしを手離すことになったのでした。あとで知ったのですが、その出家は鎌倉でも 五山...
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・岡本綺堂 雪女 (青空文庫)
でも自由にすっとはいって来られそうなものだのに、怖ろしい音をさせてはいって来るなどはどうも怪しいよ。それらを考えたら、幽霊の正体も大抵は判りそうなものだが……。」 あっぱれ相手の 蒙 ( もう ) をひらいたつもりで、堀部...
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・岡本綺堂 平家蟹 (青空文庫)
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・夏目漱石 自転車日記 (青空文庫)
がい ) 万里孤城落日資金窮乏の今日に至るまで人の乗るのを見た事はあるが自分が乗って見たおぼえは毛頭ない、去るを乗って見たまえとはあまり無慈悲なる一言と怒髪鳥打帽を 衝 ( つい ) て猛然とハンドルを握ったまではあっぱれ...
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がゴーゴンを探しに出かけてくれるのが早ければ早いほどうれしいのじゃ。』 『明朝出発いたします、』とパーシウスは答えました。 『どうかそうしてくれ、わが 天晴 ( あっぱれ ) の若者、』と王様も言いました。『それから、パーシウス、ゴーゴンの首を切る時、その形を 害 ( そこ...
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・アントン・チェーホフ 神西清訳 桜の園 ——喜劇 四幕—— (青空文庫)
いかがです、口幅ったいことを言うようですが、なんたる 回 ( めぐ ) り合せでしょう、とにかくね。……こうなるともう、 天晴 ( あっぱれ ) と言いたいくらいですよ! (退場) ドゥニャーシャ じつ...
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・菊池寛 蘭学事始 (青空文庫)
の者に置き捨てにいたさすれば、念がとどかぬことはござるまい」 玄白の考えは、時にとって名案だった。 「それは、 天晴 ( あっぱれ ) のお心付きじゃ」 一座の者は、皆それに賛成した。玄適が、すぐ手紙を書きにかかった。 玄白...
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・菊池寛 忠直卿行状記 (青空文庫)
( しっか ) に急いだのである。 家康は 牀几 ( しょうぎ ) に倚って諸大名の祝儀を受けていたが、忠直卿が着到すると、わざわざ牀几を離れ、手を取って引き寄せながら、 「 天晴 ( あっぱれ ) 仕出...
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・宮本百合子 文学に関する感想 (青空文庫)
ちでは悪いといわれたのである。けだし、あっちでいいといわれた理由が、「青年」のたくましい革命的迫力によって敵ながらあっぱれなものであると現代日本のブルジョア反動文学者群の世界観を局部的にでも撃破克服した点にあるのではなく、逆に...
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・饗庭篁村 良夜 (青空文庫)
ためには三条の町の町幅も狭きようにて、この所ばかりか近郷の褒め草。ある時、県令学校を巡廻あり。予が講義を聴かれて「 天晴 ( あっぱれ ) 慧しき子かな、これまで巡廻せし学校生徒のうちに比べる者なし」と校長に語られたりと。予こ...
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他の用例のページ
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